藤浪、東京D今季4戦4敗の雪辱へ「先制されないピッチングを」

[ 2015年10月10日 10:20 ]

フリー打撃の打球をさばいた藤浪は勢いよく内野に返球

セCSファーストステージ第1戦 阪神―巨人

(10月10日 東京D)
 決戦を翌日に控える阪神・藤浪に代表選出の知らせが届いた。11月に日本と台湾で共催される初めての国際大会「プレミア12」に挑む日本代表に阪神からただ一人、選ばれた。「素直に嬉しいです。自国開催なのでしっかり勝ちたいですね。これからCSもあるし、そこまで考えず、しっかり頑張りたいです」。光栄な報として率直に受け止めながらも浮かれない。視線もぶれない。目の前の一戦だけを見すえた。

 CSの大舞台は高卒3年目にして3年連続の経験だ。1年目は広島とのファーストステージの初戦の大役を任され、敗れた。昨秋は巨人とのファイナルステージの初戦で勝利投手となり、4連勝撃破の起点となった。3年目はどんな秋が待っているのか。チーム最多14勝を挙げた今季、CSの“開幕投手”は、もはや大役とは呼べない。順当な先陣役だ。過去2年とは違い、名実ともにエースとして挑む。

 「我々は敗者なので、失うものもない。気負うこともないし、背負うこともない。いつも通り、自分の投球をやりたいです。(3位で)負けた身なので、考えすぎずにというのもおかしいけど、いつも通りやれれば…」

 高校でも日本代表を経験し、昨秋は日米野球にも出場。「パワーが違うし、技術面なども違うと思う」。この先に待つ外国勢と激突する国際舞台を楽しみには感じても、まだ心は向けない。猛虎の一員として2015年の戦いが残るからだ。舞台となる東京ドームでは。このままでは終われない。「負けないピッチングというか、先制されないピッチングをしたい」。日の丸を背負う前に雪辱を期す虎の思いを背負い、大一番のマウンドへ向かう。(久林 幸平)

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2015年10月10日のニュース