坂本、阿部ら4選手を指名…原監督「中心選手に活躍してほしい」

[ 2015年10月10日 05:30 ]

練習中に笑顔を見せる原監督

セCSファーストステージ第1戦 巨人―阪神

(10月10日 東京D)
 セ・リーグ2位の巨人は、昨年のCSファイナルSで敗れた阪神を本拠地・東京ドームで迎え撃つ。1勝のアドバンテージを持ちながら、まさかの4連敗を喫した1年前の雪辱戦。公式会見に臨んだ原監督は、明確なキーワードを示した。

 「今年一年、我が軍の弱点というものは得点力。これを短期にいかに上げられるか。これが一番、いい戦いをできるかできないかになる」

 レギュラーシーズンでは開幕から極度の打撃不振に苦しみ、リーグ4位の489得点に終わった。リーグトップの防御率2・78を誇った投手陣の援護は、勝利に直結する。指揮官は、その担い手をも指名した。「(阿部)慎之助であり、(坂本)勇人、長野、村田にしてもそう。中心選手に活躍してほしい」。「枢軸」の4選手だった。

 ペナントレースで打率・242にとどまった阿部は、阪神戦に限れば打率・362。村田も・314を残した。今季最終戦だった4日のヤクルト戦(東京ドーム)で2桁10点を奪い、打線全体も上昇気配だ。阿部は「頑張りますよ」と短い言葉に決意を込め、村田は「何回もやっている投手。まずは頭を取らないと」と、初戦でぶつかる藤浪攻略へ腕をぶした。

 形にもとらわれない。「そうそうチャンスはない。いかに1点を積み重ねるか。そこが重要」と原監督。この4日間は、より実戦に近い場面を想定した攻撃の練習に時間を割いた。右方向への打撃や、主力や投手陣も含めたバント。長打にこだわらず泥くさく本塁を陥れる。坂本も「全員で1点を取りにいかないといけない。四球だったりが大事」と同調した。

 前日までに続き、選手が行き来する一塁側の通路から報道陣はシャットアウトされた。球団はブルペン付近での立ち止まりも禁止とし、集中できる環境づくりと予告先発がない戦いでの先発隠しに余念がなかった。一部の規制はきょう10日以降も継続するという。試合日での規制は極めて異例の措置。緊張感は高まっている。

 原監督は言った。「全員がいいコンディションであすを迎える。一つ一つ、一歩一歩。腰を据えて戦いたい」。日本一に続く山を、着実に登る。(川手 達矢)

続きを表示

この記事のフォト

2015年10月10日のニュース