楽天・梨田新監督 日本一の願い込め背番号99に 3年契約

[ 2015年10月9日 05:30 ]

球団事務所で梨田新監督はさっそく「バーン」

 亡き恩師と同じ願いを今度こそ果たす。楽天の新監督に就任した梨田昌孝氏(62)が8日、コボスタ宮城に隣接するイーグルスドームで就任会見を行った。3年契約で年俸は1億円。2年連続最下位からの巻き返しに向け「自分たちのいいところを出していけば、5割前後の勝率になると思う」と自信を示した。

 背番号を問われると、梨田監督の声がひときわ強くなった。「日本一を目指す意味で99をお願いしたい」。そこには近鉄での現役時代の監督だった故西本幸雄氏との願いが込められている。「私の恩師である西本さんが8度日本一に挑戦してならなかった。2人で(日本シリーズに)10回出て日本一になっていない。一本足らないということで、99歳は白寿。その一本を足せば百になる」。近鉄、日本ハムの監督時代に1度ずつリーグ優勝を果たしたが、あと一歩のところで日本一を逃した。恩師も成し遂げられなかった悲願達成に向け、99番に思いを込めた。

 会見では「岩隈、田中が帰ってくるという条件で(引き受けた)」と冗談を飛ばし、得意のダジャレもさく裂。コミュニケーション能力にたけたベテラン指揮官はチーム再建に向け「対話路線」を打ち出した。「選手と話をするのは好き。人の特徴を見て話すことで打ち解けられる」と秋季キャンプでは個人面談も予定している。その上で「選手の長所、自分で気づいていない良さを引き出してあげたい」とした。

 一方で、選手たちには「もう少し派手でいい。ファンへのアピールとか遠慮気味」と個性を求めた。日本ハム監督時代には森本(西武、今季限りで引退)らが明るい雰囲気をつくっただけに「ああいう選手がいると雰囲気が変わる」とムードメーカーの台頭を熱望した。秋季練習途中の18日から始動予定。梨田楽天がいよいよ動きだす。 (徳原 麗奈)

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