マー君 ソロ2発に沈む 制球ミス「ここでも出てしまった」

[ 2015年10月8日 05:30 ]

<ヤンキース・アストロズ>2回、先頭のラスマスに先制弾を浴びる田中

ア・リーグ ワイルドカードゲーム ヤンキース0―3アストロズ

(10月6日 ニューヨーク)
 打球を目で追うこともなかった。あまりにも大きな失点だと、ヤンキース・田中は分かっていた。0―1の4回、先頭のC・ゴメスに浴びた左越えソロ。一発勝負では許されない2失点目だった。

 「こういう試合展開にしてしまったのはすべて僕の責任。きょうのような試合は完璧な投球をしないと。求められていたピッチングではない。残念です」

 メジャー2年目で初めてのポストシーズン登板。1試合で生き残りが決まるWCゲームの先発を任された。2回、先頭のラスマスには外角低めを狙った直球を内角にひっかけて先制右越えソロを被弾。4回のC・ゴメスはスライダーが高めに抜けた。「両方、キャッチャーの要求したところに投げ切れていないボールを打たれた。シーズンで出ていたことが、ここでも出てしまったなという感じ」。レギュラーシーズンで25被本塁打中19本がソロだったのと同じように、制球ミスが招いた痛恨のソロ2発だった。

 6回からは2番手のウィルソンにマウンドを譲った。5回4安打2失点、83球での降板には「絶対的なピッチャーになれば、あそこでマウンドを降ろされることはない」と心底、悔しがった。今季20勝で最多勝を獲得した相手先発のカイケルは中3日にもかかわらず、6回を3安打無失点。その差を見せつけられた。

 「こういう雰囲気で投げることが選手として上を目指していく上での喜びというか、幸せなこと。なおさら結果を残したかった」。今季は4月6日のブルージェイズ戦で初の開幕投手を任されたが、4回5失点で敗戦投手となった。田中の黒星で始まり、田中の黒星でヤ軍のシーズンが終わった。 (春川 英樹)

 ≪今季得点圏での被弾は1本のみ≫田中はアストロズ戦で無死走者なしから2本塁打を許し、今季の状況別被本塁打では最多を更新する10本となった。今季得点圏に走者を置いた場面で被弾したのはシーズン最終登板となった9月30日のレッドソックス戦で2死一、二塁から許した1本のみ。ソロは21本、2ランは5本、3ランは1本と、この日も今季を象徴するシーンが繰り返された。

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