つばめ改革実った 真中ヤクルトを支えた2人の“右腕”たち

[ 2015年10月3日 09:37 ]

<ヤ・神>胴上げされる真中監督

セ・リーグ ヤクルト2-1阪神

(10月2日 神宮)
 就任1年目でヤクルトを優勝に導いた真中監督を支えた「参謀役」がいる。三木作戦兼内野守備走塁コーチだ。スローガンに「つばめ改革」を掲げた今季の戦いを同コーチは「改革は70%くらい実ったかな。それは、走塁と後ろの投手陣の整備、バッテリーの成長」と分析した。

 三木コーチが真っ先に取り組んだのは「走塁」。春季キャンプのメニューには、これまでなかった「走塁」の時間が30分以上も組み込まれた。「走塁に興味を持つことで考える力がつき、守備や打撃にもつながる」と言う。ウオーミングアップでは最後まで走りきることを徹底。スコアブックには載らないプレーの重要性を説き、一塁走者の準備と予測の大切さをたたき込んだ。

 今季はけん制球を3球以上もらうと査定に反映される。次の塁を狙う姿勢は浸透し、走者一塁からの安打で一、三塁の好機とする場面が激増した。「微差は大差」という三木コーチの言葉通り、小さな意識の変化が、大きな変化をもたらした。

 もう一人、同じく今季新設された「戦略担当スコアラー」に就任した押尾健一氏の存在も大きい。キャンプのミーティングで指揮官が「押尾が言っていることはコーチと同じ」と伝えたほど、信頼は厚い。押尾スコアラーは「真中野球」を「2番・川端を貫いた攻撃的野球」と説明する。「バレンティンが戻ってくることを前提で目指した、バントせず攻撃的に行く野球。実際はバレンティン不在。それでも最初に掲げた野球を貫いた。(真中監督は)そういう芯の強さがある人」。2人の「右腕」たちの存在も、真中ヤクルトの強さの礎となった。

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2015年10月3日のニュース