ムネリン 歓喜の地区V舞台裏「大変なこともシャンパンで全部流れた」

[ 2015年10月2日 08:50 ]

エースのプライスがチームメート全員にプレゼントしたバスローブをはおる川崎

ア・リーグ ブルージェイズ15―2オリオールズ(第1試合)ブルージェイズ1―8オリオールズ(第2試合)

(9月30日 ボルティモア)
 ブルージェイズは9月30日(日本時間1日)、オリオールズとのダブルヘッダー第1試合に勝利し、世界一になった93年以来、22年ぶりの地区優勝を決めた。川崎宗則内野手(34)は、メジャー4年目で初めて経験するシャンパンファイトに大はしゃぎ。大好評企画「チェストーーク」(9、10月編)で、とっておき写真とともに優勝までの舞台裏をお伝えします。

 ついにここまで来たね!ほんと最高!まさかシャンパンファイトに参加できるとはね。こっちに来て4年。思い起こせばいろいろ大変なこともあったけど、もう忘れました。このシャンパンで全部流れたよ。あれ?名言出たね(笑い)。

 優勝を決めたボルティモアは僕にとっては、思い出の場所。忘れもしない2013年4月22日。同点の9回2死一、二塁で、遊ゴロをさばいた僕が一塁へ悪送球して満塁にしてしまい、次の打者にサヨナラ打を打たれた。自分への怒りが収まらず、ダッグアウトにグラブを叩きつけてしまった。それを見たジョン(ギボンズ監督)が、試合後に僕のところに来て「カワ、ここはアメリカなんだ。苦しむ必要はない。悔しいのは分かるけど、楽しんで野球をやれ!」と声を掛けてくれた。

 当時はメジャー2年目。通訳もいないし、英語も全然分からなかったけど、なんか監督の表情からその思いが伝わってきて、不思議と理解できた。その言葉のおかげで、それ以来、この国でリラックスして野球ができるようになった。2日前に、この日のスタメンをジョンから伝えられた時、笑いながら「おい、カワ、2年前のことを覚えているか?あの時のことを忘れないで、楽しんでやれよ~」って言われてね。まだ優勝が決まる前で気が抜けない大事な時期だったので、ジョンのそういう優しい気遣いは凄くうれしい。そんな彼のためにも、最後まで楽しく野球をやりたい。

 22年ぶりの地区優勝。チームの結束力も凄かった。9月初めには、シーズン途中でタイガースから移籍してきたエースのプライスがチームメート全員にバスローブを作ってプレゼントしてくれた。ユニホーム仕様で、名前と背番号まで。メジャーの大男たちが、みんな同じバスローブ姿でクラブハウスをウロウロして、テレビを見たり、トランプをしたり。どこかのサウナのサロンかよって(笑い)。

 アトランタでのブレーブス3連戦前(14日)のオフは、みんなでNFLの開幕戦を見に行った。ホテルから貸し切りバスでスタジアムへ。チーム用に2階のスイートルームを貸し切って、飲んで食べて。優勝争いが大詰めの時期なのに、みんなリラックスしている。オンとオフがはっきりしているのは、凄くいいことだと思う。これもメジャーならではの貴重な体験だった。

 最近、僕が使っている骨盤矯正ベルトにみんなが興味を持ち始めている。しかも、バティスタ、ドナルドソン、トゥーロ(トロウィツキー)といった主力選手。「おい、カワ、それ俺に貸せよ!」って。みんな試したら、凄く気に入って、しまいには「俺らの分も買ってプレゼントしてくれよ」だって。この秘密アイテムこそが、これから始まるプレーオフの戦いのカギになるかもね。そうなるに違いない!

 あとは、もちろん、家族に感謝。この場にこうしていられるのも、ほんと家族の支えがあったから。家族3人で力を合わせて頑張ってきたからね。まだまだ戦いは続く。シャンパンファイトは、何回でもやりたいね。チェスト!

 ▽チェスト 川崎の出身地である鹿児島の方言で「よし、やるぞ」という心意気などを示す言葉。語源は薩摩示源流剣術の掛け声など諸説ある。

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