ドラフトへ闘将が動き出す!楽天・星野副会長、27日早明戦視察へ

[ 2015年9月26日 07:35 ]

早明戦を自ら視察に訪れることが分かった楽天の星野副会長

 楽天の星野仙一副会長(68)が27日に神宮球場で行われる東京六大学野球秋季リーグの明大―早大戦を視察することが25日、分かった。今秋ドラフトの上位候補に挙がる早大・茂木栄五郎内野手(4年)や明大・高山俊外野手(4年)らをチェックする。副会長就任後、公の場で職務に当たるのは初。チーム編成のトップに立った「闘将」がドラフト会議を来月22日に控え、積極的に活動していく。

 今月7日に就任が発表された星野副会長について、立花陽三球団社長は翌8日に「(現場の)最高責任者です」と語っていた。編成などについて助言するシニアアドバイザー(SA)から転じ、チームの人事や補強の「全権」を担う立場。中長期的視点で編成の根幹となるドラフト戦略を固めていく一環として、自ら「現場」に足を運ぶ。

 就任後初めてとなる表舞台は、神宮球場だ。早大と、母校でもある明大がぶつかる一戦を視察する。両校には、ドラフト上位候補に挙がる有力選手が数多くいる。

 まずは早大・茂木。身長1メートル71と小柄ながら打撃センスは抜群で、3年秋のリーグ戦で打率・514で首位打者を獲得すると、今春はさらなる大暴れを見せた。リーグ戦で5本塁打。6月の大学選手権は打率・615、2本塁打の活躍で最高殊勲選手、首位打者の2冠に輝き、チームを日本一に導いた。「リストが強く、広角に長打が打てる。変化球への対応力も高い」がスカウト評だ。

 楽天の懸案事項は生え抜き野手の育成。特に内野陣は今季、松井稼が外野手に転向したこともあり、若手の育成が急務となっている。飛躍が期待された6年目の西田がケガで出遅れるなどし、内野の布陣は藤田、後藤といったベテラン勢が固めた。球団は既に、仙台育英の平沢大河内野手を上位候補にリストアップしているが、三塁、二塁の両方をこなせる茂木も高く評価している。

 明大には高山がいる。積み上げてきた安打はリーグ歴代3位の124本。高田繁(明大、現DeNAGM)の持つ127安打の最多記録更新を視界にはっきり捉えるアマ屈指の外野手だ。1メートル90の長身左腕・上原も即戦力の呼び声が高い。

 星野副会長はSAとして活動していた8月26日に、甲子園で行われた高校日本代表―大学日本代表の一戦を視察。常勝軍団づくりに向けて精力的に動いており、ドラフト会議は2年ぶりに出席を予定する。2年連続Bクラスからの巻き返しへ、闘将自らの目で金の卵をしっかり見極める。

 ◆茂木 栄五郎(もぎ・えいごろう)1994年(平6)2月14日、東京都生まれの21歳。小金井南中では武蔵府中シニアに所属。桐蔭学園では1年秋からレギュラー。3年夏は神奈川大会準決勝で敗れ甲子園出場はなし。早大では1年春にリーグ戦デビューし、1年春、4年春にベストナイン。3年秋に首位打者。1メートル71、75キロ。右投げ左打ち。

 ◆高山 俊(たかやま・しゅん)1993年(平5)4月18日、千葉県生まれの22歳。小1から野球を始める。七林中では船橋中央シニアに所属。日大三では1年秋からベンチ入り。春夏通算3度甲子園に出場し、2年春準優勝、3年夏に全国制覇。明大では1年春からベンチ入りし、1年春、2年秋、3年春秋、4年春にベストナイン。1メートル81、84キロ。右投げ左打ち。

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