担当記者が天王山占う 巨人担当キャップ「初戦を取れば空気は変わる」

[ 2015年9月26日 10:00 ]

練習中、笑顔を見せる高木勇

 大勝負を前に担当記者も力が入る。巨人担当キャップの大林、ヤクルト担当の町田、プロ野球担当キャップの倉橋の3人が決戦に向かう両チームの立場の違いや、期待する選手など、思いをぶつけ合った。

 倉橋 ここ数試合で広島、阪神が脱落。優勝争いは2球団に絞られて決戦の舞台は整ったな。

 町田 そうですね。ここに来て一気に優勝紙面用の企画の発注がデスクから来ています。

 大林 まだ早いよ。巨人だって連勝すればゲーム差はなくなる。試合消化が早いから、数字上有利になることはないけど、初戦を取れば空気は変わる。

 町田 ヤクルトは1つ勝てばいいとか、2つ取ろうとか星勘定はしていないですね。目の前の試合を勝つ。たとえ負けても次に切り替えて戦ってきました。

 倉橋 ただ、ヤクルトは優勝経験者がいない。初戦でどう精神状態が変わるかだね。巨人は高木勇、ヤクルトは石山か。投手練習では石山は意外と冷静だった。

 大林 高木勇を取材した記者からの報告では“最後まで残って一人ストレッチしていた”と。重責を受け止めた上で、集中力を研ぎ澄ませていた様子だったと聞いた。

 倉橋 大一番で誰しも重圧はかかる。ただ、巨人は「王者のプライド」がある。ヤクルトは挑戦者。背負ってきたものは違う。

 大林 原監督は「力む」状況下で力を発揮できるかを求めてきた。個人的には阿部、坂本ら経験ある主力は当然だけど、どんな球にもフルスイングできるアンダーソン、ルーキー岡本の度胸に期待したい。経験に意外性が加われば、また勢いがつくと思う。

 町田 ヤクルトは試合前練習でも笑いが起こります。山田選手も昨年から何ら変わらない。やってくれます。

 倉橋 ヤクルトは01年以降、巨人戦の勝ち越しは11年だけ。新たな歴史を築くには、巨人は越えなければいけない壁だ。

 大林 巨人は長嶋監督時代の96年にメークドラマ、原監督の08年にメークレジェンドという大逆転劇の系譜がある。最後の最後にひっくり返して、また新しい伝説が生まれてほしい。

 町田 何か、悲壮感というか怖さを感じますね、大林さん。

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