勝負はここから ロッテ・伊東監督が語る「日本シリーズのにおい」とは

[ 2015年9月20日 08:00 ]

ロッテ・伊東監督

 自宅マンションから駅に向かう途中でキンモクセイの香りがした。高くなった空を見上げて秋を感じながら、ふと伊東監督の言葉を思い出した。

 「秋になると、日本シリーズのにおいがするんや。夏が終わって寂しい気持ちになりがちな季節だけど、現役時代は“さあ、ここからが本番だ”ってワクワクしたな」

 秋晴れのQVCマリンフィールドのベンチから練習に汗を流す選手たちを優しい眼差しで見つめながら、西武の「黄金時代」を正捕手として支えていた日々を懐かしそうに振り返った。現役時代は14度のリーグ優勝と7度の日本一を経験した。西武の監督に就任した04年も指導者として日本一に輝いた。指揮官にとって「秋=勝負の季節」なのだ。

 ロッテの監督に就任して3年目。チームは現在、クライマックスシリーズ(CS)進出を懸けて西武とし烈なバトルを繰り広げている。3位に入れば、日本一への夢がつながる。就任1年目の13年はリーグ3位でCSファイナルステージで敗退した。昨季は4位。今年に懸ける思いは強いが、それは決して自らの評価のためではない。

 「日本シリーズっていうのは例えようのない緊張感の中での戦いなんだよ。野球人ならだれもが目指す舞台。うちの若い選手にも最後まで野球ができる喜びを感じてほしいし、一度経験すれば“来年もここで戦う”という目標もできる。なにより選手として成長できるからね。何とかしてその舞台に連れて行ってやりたいんだよ」

 ロッテにとって最後の日本シリーズは5年前。4年目の鈴木は「一度は日本シリーズでやってみたい。3位に入れば可能性はあるし、何よりも伊東監督を男にしたいんです」と力を込める。05、10年の日本シリーズでともにMVPに輝いた今江は「日本シリーズはお祭り。そこでしか経験出来ないものがたくさんある。やっぱりいいもんですよ」と振り返った。監督や選手の話を聞いていると、担当記者として「日本シリーズのにおい」をかいでみたくなった。(重光 晋太郎) 

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