ソフトB松田 独占手記「テラスがあったから打撃がうまくなった」

[ 2015年9月18日 09:42 ]

<ソ・西>胴上げされる松田

パ・リーグ ソフトバンク5-3西武

(9月17日 ヤフオクD)
 ホームで決められたので、この優勝は重みがあると思う。1年間選手会長をやってきて、苦しいときも支え合ってきたので、みんなに胴上げしてもらえてうれしかった。

 試合でホームランが出て本当にうれしい。今年は個人的にも目標の30本塁打を達成できた。松中さんにも「30本は壁がある。簡単じゃないぞ」と口酸っぱく言われてきた。初めてクリアしたときに電話で報告したら、喜んでもらえた。王会長にも「よく打ったな」と言ってもらえて感激したな。球団でも05年の松中さん、ズレータ以来の簡単ではない数字だし、毎年打ちたい!

 ヤフオクドームに「ホームランテラス」ができて入りやすくなったと言われるけど、ホームランはホームラン。僕は「テラス」があったから打撃がうまくなったと思っている。むちゃ振りしなくても入るので、しっかりコンタクトすればいいという意識に変わった。僕みたいな中距離打者にはプラスだった。

 日本ハム・大谷君から札幌ドームの右翼席へ打った32号も「テラス」のおかげだと思う。スタンドに入れようとは思わなかった。外野フライを意識してボールの下の方を刀でぶった斬るイメージかな。名付けて「侍打法2015」。去年のように強く振っていたら前には飛ばなかったと思う。

 ギータ(柳田)のように誰もが認める数字で引っ張る選手ではない。だからこそ、試合に出続けたことに価値がある。ケガをしなかったのは大きい。去年は右手人さし指を骨折して2カ月離脱した。いままで全力でやってきたけど、突発的なケガが多かった。今年は内角が多い投手との対戦前やノックの前にも「ケガしない」という心構えを持っている。

 選手会長としては、チームメートが心地よく野球することを第一に考えた。意見を言える立場でもあるので、ホークスが勝ちにつながると思ったことは何でも球団にも要求した。でも、グラウンドに出れば話は別。数字を残さないと試合に出してもらえない。「選手会長だからなんや」と言われてしまう。チームの勝利と個人の数字、両方を追い求めたシーズンだった。

 支えになったのはチームみんなの頑張り。首位に立ち続けていたから自分も成績を残せたと思っている。首位にいれば自然と元気も出て、声も出る。だけど、自分からは若い選手にもっと声を出せとか求めない。個人の結果にこだわればいいし、数字を残して自信をつけてほしい。

 これからもずっと1位でいたい!日本一になって、「プレミア12」にも選ばれて、世界1位になりたい!野球漬けで最高の2015年だったと思えるように、これからも野球としっかり向き合っていく。(福岡ソフトバンクホークス内野手)

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