2連覇ソフトBの原動力 編成責任者は元東大ラグビー部監督

[ 2015年9月18日 08:50 ]

<ソ・西>最速だ!最強だ!就任1年目でぶっちぎりのパ・リーグ制覇を成し遂げた工藤監督はナインの手で9度、歓喜の本拠地に舞う

 ソフトバンクの編成部門責任者を務めるのは三笠杉彦管理統括本部副本部長(41)。母校・東大のラグビー部の元監督という野球界では異色の経歴を持つ。昨オフの補強ではポイントを絞った。

 「昨季は救援防御率(2.40)がリーグ1位、チーム打率(.280)、長打率(.396)も1位。連覇へ補強は先発を厚くすること」。ドラフト以外は松坂、バンデンハークの2投手だけ補強。松坂は右肩手術で1軍登板なしだが、バンデンハークは新外国人の来日連勝記録を更新する9連勝を達成して先発の層を厚くした。

 孫正義オーナーがぶち上げる「10連覇」を実現させるために、力を入れるのは選手育成だ。11年から3軍制を敷き、来春には福岡県筑後市に新しいファーム施設が完成する。約7ヘクタールの土地にメーン、サブ球場と室内練習場、選手寮を建設し「24時間を丹念に使える」とさらなる充実を確信している。球団の理念は「めざせ世界一!」。現在育成選手も含めた選手数は89人。「具体的には出てませんが、将来的には4軍とかも…」とメジャーにも匹敵する下部組織づくりを描いている。

 「野球は分からないので、選手のやりやすい環境をつくりたい。ラグビーには熱くなるんですけどね」。その戦いにノーサイドはない。(福浦 健太郎)

 ◆三笠 杉彦(みかさ・すぎひこ)1974年(昭49)3月27日、岩手県釜石市出身の41歳。釜石南でラグビーを始め、東大でもラグビー部。ポジションはセンターで06年から2年間は監督を務めた。04年に日本テレコムからソフトバンクに転籍。08年から球団事業に関わり現在は球団統括本部副本部長・海外兼中長期戦略担当を務める。

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