バレ「ワクワク」昇格即「5番・左翼」で巨人戦スタメンへ

[ 2015年9月18日 09:05 ]

ティー打撃を行うヤクルト・バレンティン

 セ・リーグは上位4チームが3・5ゲーム差にひしめく大混戦のまま、各球団が正念場の連戦に入る。ヤクルトはウラディミール・バレンティン外野手(31)が18日に1軍昇格し、巨人戦(神宮)に「5番・左翼」で即スタメン復帰することが確実。強力打線が迫力を増す。

 埼玉県戸田市内にある2軍施設での最終チェックを終えたバレンティンが口を開いた。「I’m ready(準備はできている)」。147日ぶりとなる戦列復帰に、「ワクワクしている」と主砲は胸を高鳴らせた。

 13年に60本塁打を放ってプロ野球記録を樹立したバレンティンを欠いても強力ツバメ打線は健在だった。2番には打率と安打数がリーグ1位の川端、3番には本塁打トップの山田、4番には打点トップの畠山が座る。真中監督は「3冠トリオ」の打順を崩さない方針で、バレンティンは復帰戦で5番に座ることになる。「監督に言われた場所で準備するだけ。僕が打つときは畠山は必ずしっかりホームに還ってきてほしい」と笑った。

 18日からの7連戦は巨人、阪神、広島と上位争いを続けるチームとの直接対決が待つ。2軍での実戦は2試合の出場で計6打数無安打3四球。守備に就いたのも1試合と決して万全ではないが「この7連戦、特に巨人、阪神との4試合が大事な試合と認識している」と大混戦の現状を把握している。だからこそ急ピッチでこの舞台に照準を合わせてきた。

 今季ここまで唯一出場したのが4月24日、神宮での巨人戦。左アキレス腱手術からの復帰戦で左太腿を痛め、再離脱に追い込まれた。同じ場所、同じカードでの復帰となり、5カ月前の記憶がよみがえるが「悪いことは考えず、いい方向に持っていくように」と持ち前の明るさを見せた。

 来日1年目の11年は首位を走りながら最後に失速した。優勝への強い思いは、ほかの選手と同じだ。「このチームはセ・リーグ優勝、さらにその上の日本一という力もある。そこに向かって戦っていきたい」。14年ぶりの頂点へ残り14試合を突っ走る。(町田 利衣)

 ▼ヤクルト・真中監督(バレンティンについて)調整段階で彼も 大変だと思うが、今できる パフォーマンスで全力を出してほしい。

 ≪92年は終盤伸ばしたヤクルトが逆転V≫今季のセ・リーグ優勝争いは92年の同リーグ終盤の展開と酷似している。9月17日現在の上位4チームは順位こそ違うが、今回と全く同じ。そろって勝率5割以上で4・5ゲーム差以内にひしめき、いずれも優勝の可能性を残していた。そこから3位ヤクルトが残り18試合を11勝7敗と勝ち越し。首位阪神が同じく16試合を5勝11敗と失速し、2位巨人、4位広島も勝率5割前後で停滞したためヤクルトが逆転で78年以来のリーグ優勝を果たした。けん引したのは、MVPに輝いたハウエル。9月18日以降、打率・318、8本塁打、18打点と大暴れした。阪神は同日以降の11敗のうち1点差負けが7試合と、大詰めで投打がかみ合わなかった。

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