プロ初三盗で29個目!柳田 ヤク山田に続くトリプルスリー王手

[ 2015年9月14日 05:30 ]

<楽・ソ>3回、二走・柳田が今季29個目の盗塁となる三盗を決める

パ・リーグ ソフトバンク8-6楽天

(9月13日 コボスタ宮城)
 大台到達まで、もうちょっとだった。9回1死一塁。一塁走者のソフトバンク・柳田は左腕・松井裕に2度けん制された後、初球からスタートを切った。微妙なタイミングでも「セーフ」と確信したが、アウトの判定に悔しがった。それでもヤクルト・山田に続くトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)の条件を満たすまで、あと1盗塁と王手をかけ「あと1になって、いけたらいい」と意欲を示した。

 3回に先頭で左中間二塁打を放つと、2死からスタートを切った。「けん制がなかったし、(釜田の)モーションがでかかったので狙っていた」。プロ入り初の三盗を決め、相手捕手・嶋の悪送球が重なり、本塁に生還した。50メートル5秒9の俊足で、昨季も33盗塁をマーク。ヤクルトで92年に盗塁王に輝き、通算234盗塁を誇る飯田外野守備走塁コーチは「技術よりスピードで圧倒している。(自分に)勝ち目はないね」と脱帽した。

 リーグトップの打率・367で、首位打者を争う同学年の西武・秋山がこの日シーズン200安打を達成。現在、171安打の柳田は「凄いですね」と声を上ずらせ、「僕は全然。到底及ばない。自分らしくやれることをやっていきたい」と謙虚に決意を語った。

 チームは延長10回の死闘を制し、今季2度目の7連勝で今季最多の貯金46。優勝へのマジックを2つ減らし、ついに「2」とした。14日は試合がなく、最短優勝は15日オリックス戦(京セラドーム)。64年南海と95年オリックスの9月19日を抜き、リーグ史上最速Vの可能性もある。「優勝は相手があること。いい試合を見せることが一番大事」と工藤監督。柳田はトリプルスリーの条件を満たすよりも「優勝が先でしょ」と話したが、自身の快挙達成でリーグ連覇に花を添える。 (渡辺 剛太)

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