秋山 一気!200安打王手 イチローに並ぶ今季26度目猛打賞

[ 2015年9月13日 05:30 ]

<西・日>6回1死二塁、右翼線に適時三塁打を放つ秋山

パ・リーグ 西武9-8日本ハム

(9月12日 西武D)
 4日間のモヤモヤは一発で振り払った。200安打にあと4本で迎えた第1打席。西武・秋山は今季197安打目を、先頭打者本塁打で飾った。

 「1打席目に出て、かなり気持ちが楽になった。200という数字は節目だし注目されるのはモチベーションになる」

 中村が外角に投じた132キロ直球をバックスクリーン左へ。プロ5年目で自己最多の14号ソロは、球団通算8500本塁打のメモリアルアーチとなった。これで安打数を示す「AKIメーター」が再び動きだす。2回の第2打席で右前打し、6回の第4打席は右翼線適時三塁打。96年のオリックス・イチローに並ぶ歴代2位の今季26度目の猛打賞で、王手をかけた。

 史上6人目の偉業へ、足踏みが続いた。8、9日のオリックス戦(西武プリンス)で、今季2度目の2試合連続無安打。ナイターが終わるとバットを握りしめ、西武第2球場の室内練習場に向かった。「腹が立つので、バットに球が当たる音を確かめてきます」と暗い夜道を歩いた。そこから2日間は試合がなく、11日の全体練習では、約1メートルの長尺バットでティー打撃。安打狙いで大振りになっていたスイングをコンパクトに修正した。

 あと二塁打が出ればサイクル安打。秋山は6月26日日本ハム戦(同)でサイクル安打にあと単打だけと迫りながら、最終打席は二ゴロに倒れた。その時は「意識しすぎて頭が真っ白になった」と振り返ったが、この日はベンチ裏で坂元トレーニングコーチに声をかけられるまで気付かなかった。「200安打という展開だったので…」と笑ったが、それほど一打席への集中力は増している。

 8回の第5打席は遊直に倒れたが、試合は延長にもつれ込み、10回2死一、二塁で第6打席が回ってきた。西武プリンスのファンがサヨナラ打での偉業達成を期待する中、増井の前に空振り三振。「決めきれなかった。ちょっと力んだ。200安打は意識すると思うけど、雑にならないようにしたい」。200安打はもう目前。残り13試合、プロ野球記録の214安打へ、27歳は歩みを止めない。 (神田 佑)

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