阿部 自力V消滅ご免 坂本と今季2度目“新旧主将”アベック弾

[ 2015年9月11日 05:30 ]

<神・巨>6回無死一塁、阿部は連夜の2ランを放つ

セ・リーグ 巨人5-4阪神

(9月10日 甲子園)
 巨人・阿部は勝利が決まると、ようやく表情を緩めた。2戦連発となる15号2ランで貴重な追加点を叩き出し「完璧に打てたし、よく飛んでくれた。可能性がゼロでない以上、優勝のチャンスはある。諦めちゃいけない」と言い切った。

 2―0の6回、先頭の坂本が四球を選び無死一塁。メッセンジャーが投じた直球を右翼席へ運んだ。「勇人が出塁したし、つなぐ意識が強かった」。2回無死一、二塁では、アンダーソンの左前打をマートンが後逸したのを見逃さず、好走塁で二塁から先制のホームを踏んだ。

 前日は1―1の7回に藤浪の直球を右翼席へ14号2ラン。しかし、チームはサヨナラ負けを喫した。阪神との残り3試合も藤浪、メッセンジャーの先発が予想される。「藤浪、メッセ祭りだな」と不敵に笑っていた主砲が、前日の再現VTRのようなライナー性の一撃で勝利に導いた。

 4―3の8回には、坂本が左翼席へダメ押しの11号ソロ。この回が始まる直前に「2人で打ちましょう」と約束した片岡と、ベンチ裏でハイタッチを交わした。負けか引き分けで自力優勝が消滅していた試合に、新旧主将の今季2度目のアベック弾で勝ち、首位・阪神と再び2ゲーム差とした。

 原監督は「チームを前に進める良い本塁打」と阿部を称え、「我々は追いかける立場。しっかりファイティングポーズをとって立ち向かう。その中で勝てたことがあす以降につながる」と締めた。王者は誰一人としてリーグ4連覇を諦めていない。 (青木 貴紀)

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2015年9月11日のニュース