早実・清宮を緊急中継へ 史上初!秋季東京都大会準決勝から放送

[ 2015年9月8日 05:30 ]

笑顔で肩を組む清宮(左)とオコエ

 U―18(18歳以下)ワールドカップで準優勝した高校日本代表の清宮幸太郎内野手(早実1年)が参加する秋季東京都大会(10月10日~11月8日、神宮ほか)の準決勝、決勝を、CS放送のJ SPORTSがオンデマンド放送することが7日、分かった。秋の都道府県大会が中継されるのは極めて異例で、注目度の高さを見せつけた。清宮はこの日、大阪市内で高校日本代表の解団式に出席。2年後に行われる次回のカナダ大会でのリベンジを誓った。

 大阪市内の宿舎で行われた解団式。決勝で米国に惜敗し、初優勝を逃した高校日本代表のメンバーは悔しさをにじませながらも、すがすがしい表情だった。ただ1年生で唯一出場した清宮は敗戦を引きずっていた。悔し涙を流した決勝から一夜明けても涙を浮かべた。

 「4番として仕事を果たせなかった。負けてしまったシーンが印象に残っている」。清宮には2年後の次回大会で雪辱する機会が残されている。「またここに戻ってきて中心として仕事をしっかりしたい。(2年後の)代表がまだ決まっているわけではないので、自分も精進していかなきゃいけない身。この悔しい思いを晴らす」と誓った。

 前夜は宿舎で代表メンバーらと写真を撮ったりするなど思い出づくりをした。「楽しく過ごせた」と振り返り、笑顔に戻った。自ら練習用のバットを持って先輩の部屋を回り、寄せ書きをしてもらったという。「ちゃんと走れ、ボケ」、さらにバットの先端には「ここで打つなよ、日本の4番!」など先輩たちからの叱咤(しった)激励のメッセージ。2年後のリベンジを託され、「宝物です」と感慨深げだった。

 しばしの休息の後、次に臨むのが、秋の東京都大会だ。12日にブロック予選2回戦で東農大一との初戦を迎える。来春センバツの重要な参考資料となり、2季連続の甲子園出場を目指す。本大会ではCS放送のJ SPORTSが、準決勝と決勝をスマートフォンやタブレット端末などで視聴できるオンデマンドで配信することを決めた。早実が本大会の準決勝に進出した場合には、CS放送に切り替えることも検討しているという。

 都道府県大会に中継が入るのは異例中の異例。東京都大会では初めてだ。もちろん、1年生ながら日の丸の4番を背負った清宮の注目度の高さに他ならない。夏の甲子園では清宮が初本塁打を放った早実の3回戦(対東海大甲府)が17・7%の高視聴率をマーク。U―18ワールドカップではBSで放送していたテレビ朝日がスーパーラウンド最終戦のキューバ戦から地上波に切り替え、決勝は18・6%だった。「視聴率男」の1年生スラッガーに対し、同局関係者は「甲子園などでこれだけ注目を集めましたからね」と期待を寄せた。

 清宮は2、3日の休養後、早実で練習を再開する。「打つべき人が打たないと、今回のような結果になる。この夏、学んだことをしっかり生かしたい」。さらなる飛躍へ。「清宮フィーバー」もまだまだ続きそうだ。

 ▽J SPORTSオンデマンド 独自の動画配信サービスを提供するもので、今年7月から開始。ケーブルテレビや衛星放送に加入していない視聴者にインターネットを通じてスマートフォンやタブレット、パソコンに番組を配信する。7月4日にはWWEの日本公演が配信された。

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