ヤクルト川端 芸術V撃!これぞ首位打者“狙った”左前ポトリ

[ 2015年8月28日 05:30 ]

<ヤ・巨>8回2死二、三塁、川端は左前に2点適時打を放つ

セ・リーグ ヤクルト2-0巨人

(8月27日 神宮)
 ヤクルトが鮮やかな巨人3連倒だ。今カード2連勝で迎えた27日、0―0の8回に川端慎吾内野手(27)が均衡を破る左前2点適時打。3冠王&トリプルスリーを目指す山田哲人内野手(23)が4打数無安打に封じられた中、リーグ打率トップを行く2番打者が底力を見せた。対巨人3連戦3連勝は昨年5月以来で、本拠地・神宮では13年4月以来。広島に連敗した首位・阪神に2ゲーム差とし、28日から甲子園で直接対決する。

 神宮の夜風が心地よかった。ヤクルトファンの歓声を浴びたお立ち台。決勝打でチームに3連勝をもたらした川端は「1勝」の重みを強調した。

 「前半からピンチばかりだったけど、いつかチャンスが来ると思っていた。2勝1敗と3勝0敗は全然違う。この3連勝は本当に大きいと思う」

 打線は巨人ポレダの前に7回まで1安打無得点。0―0の8回に川端のバットがこの試合唯一の得点シーンを生んだ。2死二、三塁で2番手・マシソンが投じた内寄りの154キロ直球を詰まりながらも左前に落として2者が生還。「ヒットでいい場面。引っ張る気は全くなかった」と狙い通りの打球に胸を張った。

 殊勲打は1ストライクからの2球目。打席ではマシソンの得意球である「フォーク」の可能性も頭に入れていた。球速150キロ以上の直球を投げる投手に対し変化球も考慮することは難しいが、希代のヒットメーカーなら可能だ。川端の最大の長所は体が前に出てもグリップが前に出ないため、ボールとの距離をキープできること。これはイチロー(マーリンズ)も同じだ。変化球も考慮しながら速い直球を振りにいくと普通の打者は振り遅れてバックネット方向へのファウルになるが川端なら詰まってでも仕留めることができるのだ。

 イチローとの「接点」は一度ある。10年12月に都内で元同僚で尊敬する先輩である青木(ジャイアンツ)の結婚披露宴に出席して「見かけた」。「イチローさんとは話したこともない。雲の上の存在。自分は参考にできるレベルにもいっていない」と謙遜するが「グリップが前に出なければ、ファウルで逃げることもできる」と冷静に現在の好調の要因も分析する。

 負ければ巨人と入れ替わり3位転落だった正念場で踏ん張り、首位・阪神とのゲーム差を2とした。打率・338とし、首位打者のタイトルを争う同僚で4打数無安打に終わった2位の山田に8厘差をつけた。28日の阪神戦(甲子園)に向けては「初戦が大事。勝てるようにしたい」と表情を引き締めた。

 この日、スタンドでは夫人と今年3月に生まれたばかりの長男も観戦していた。「この子が来るとなぜか打てるんです」。27歳のパパは愛息を抱きながら家路に就いた。 (山田 忠範)

 ▼ヤクルト・真中監督(川端の決勝打で巨人に3連勝)苦しい展開をしのいで、最後はよく(川端が)打ってくれた。しびれる試合だった。

 ▼ヤクルト・杉村チーフ打撃コーチ(川端について)ワンチャンスでよく打った。あいつの技術。

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