中田、満弾惜しいっ!フェンス直撃も当たり良すぎてシングル

[ 2015年8月27日 10:45 ]

<日・西>1回無死満塁、中田は左越え適時打を放つ

パ・リーグ 日本ハム3-0西武

(8月26日 札幌D)
 あと50センチだった。弾丸ライナーは左翼フェンスの上部を直撃した。あまりにも痛烈な打球だったため、日本ハム・中田は一塁でストップ。それでも、先制の2点適時打に笑みがこぼれた。

 「もう少しでグランドスラムだったけれど、最後は(打球が)少しドライブした」。初回無死満塁、2ボール2ストライクから西武・菊池の146キロ直球を完璧に叩いた。「感触は悪くなかった。追い込まれていたので、積極的にいこうと思った」。絶対的な信頼を寄せる大谷が先発なら、いかに先制するかが勝敗のポイントになる。価値ある先制打だった。

 エースが抑え、4番が打ち、チームは6カード連続の勝ち越しを決めた。「きょうみたいな試合ができれば“翔平が抑えてくれる”と、みんなが思っている」。中田が胸を張るのも当然だ。しかし、栗山監督はあえて反省点も口にした。

 この回は中田の適時打に続き、近藤も左越え適時二塁打を放ったが、なお無死二、三塁としながら4点目を奪えなかった。「あのまま3―0で試合が進んで、凄く気持ちが悪かった。一つ一つ(のチャンス)をものにしないと(これからの勝負は)命取りになる」。9ゲーム差で追う首位・ソフトバンクに迫るためには、得点は取れるときに取るのが必要条件。初回は後続の打者が最低でも犠飛を打ち上げなくてはいけない。ささいなミスも見過ごさなかった。

 試合後の中田は左膝を引きずっていた。初回1死二、三塁で本塁突入した際に打撲したが、最後までグラウンドに立った。「打てるときは、何をしても打てるが、打てないときにどうするかが大事。これからは打たなければならない場面が多くなる」。重責を担う4番は、今後の勝負どころを見据えていた。(横市 勇)

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2015年8月27日のニュース