ソフトB・上林 74年ぶり快挙!プロ1号が逆転満塁弾!

[ 2015年8月26日 05:30 ]

<ソ・ロ>6回、満塁本塁打を放った上林はナインの出迎えを受ける

パ・リーグ ソフトバンク7―4ロッテ

(8月25日 ヤフオクD)
 盆と正月が一緒に来たような大活躍だ。ソフトバンクの2年目・上林がプロ初本塁打。それも逆転満塁弾という値千金の一発で飾った。初のお立ち台に上がった20歳の若武者は「初めてなので、とても気持ちいい。今も打ったのかなという感じ」と初々しく話した。

 逆転され、1点を追う6回2死満塁。4回2死満塁では一ゴロに倒れたが、「やり返す気持ち」で打席に入った。ボール球を見極め、3ボール1ストライク。「いいカウントになったので直球に狙いを絞って積極的に打ちにいった」とイ・デウンが投じた148キロ直球を鋭く振り抜いた。右翼席へ叩き込み、「打った瞬間に入ったと思った」と胸を張った。プロ通算9打席目だった。

 今夏の甲子園で準優勝した仙台育英(宮城)で4番を務め、13年にドラフト4位で入団。50メートル6秒の俊足巧打の左打者は2年目の今季、5月に1軍初出場。今月22日の楽天戦(コボスタ宮城)で初めて先発出場したが、4打数無安打に終わった。「9番・右翼」で2度目の先発出場。3回の第1打席で左前にプロ初安打を放ち、「いい流れができた」と3打席目の逆転満塁弾につなげた。

 イチロー(マーリンズ)に憧れ、同じ背番号「51」を背負う。同じ左打者、ドラフト指名も同じ4位と共通点も多く、同じモデルのバットも使う。昨オフには内川の合同自主トレに参加。「野球への考え方、取り組み方、全てが勉強になった」。タイミングの取り方など学んだことを生かし、ウエスタン・リーグでは打率・333でトップと好調だった。工藤監督も「ファームで打っていたから、使おうと思った。(逆転満塁弾は)凄かった」と喜んだ。

 関西遠征中に母校の試合を甲子園で観戦。初優勝は逃したが「凄く刺激をもらった」と力に変えた。チームは4連勝で貯金を今季最多の38とし、優勝マジックを23に減らした。最高の結果でスタメン起用に応えた20歳は「まだ一日だけ。先輩方は何年もやっている」と高みを見据えている。

 ≪チーム最年少記録を更新≫上林(ソ)が6回にプロ初アーチとなる逆転満塁弾を放った。日本人でプロ初本塁打が満塁本塁打は、昨年10月2日、日本ハム戦の梅田(西)以来57人目。チームの外国人も含めた通算1号が満塁本塁打は、07年のブキャナン以来8人目だ。また、この日の一発はV弾。チームで初本塁打が決勝満塁弾は、南海時代の41年松本以来74年ぶり2本目となった。なお、上林は現在20歳0カ月。南海時代の81年吉田の20歳9カ月を下回る満塁本塁打のチーム最年少記録を更新した。

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