阪神 メッセでセ60勝一番乗り V確率57% 28日にもM点灯

[ 2015年8月24日 07:40 ]

<神・D>8勝目を挙げたメッセンジャーはスタンドの家族におどけた表情を見せる

セ・リーグ 阪神3-1DeNA

(8月23日 京セラD)
 本来の頼もしさが戻った。阪神のメッセンジャーが8回3安打1失点、無四球で11三振を奪って8勝目。7月26日DeNA戦(甲子園)以来、約1カ月ぶりの白星をつかみ、お立ち台では日本語で「スミマセン。ヒサシブリネ」とおどけた。

 つらい1カ月だった。打線とかみ合わず、白星が遠かった。前回18日の巨人戦(東京ドーム)は大乱調。4回途中5失点とふがいない姿を見せ、「いい投球をして早く気持ち的に楽になりたい」と弱音もこぼしていた。勝てない要因となっていたのは力み。打たせまいと力勝負をしがちになり、制球が甘くなった。

 この日は違った。ゆったりしたフォームから150キロを超える直球がきっちりコースに決まり、4回先頭から4者連続で奪うなど三振を積み重ねた。今季5度目の2桁三振を奪い、来日6年目で通算894奪三振。外国人投手では南海などで活躍したスタンカを抜き、歴代3位に浮上した。

 わらにもすがる思いだった。5月下旬から登板前日は翌日の投球に集中するため、報道陣の取材に応じなかった。流れを変えたい。前日ルーティンを破り、取材に対応していた助っ人右腕は「(勝てたのは)きのうしゃべったからじゃないかな」と無邪気に笑った。

 巨人との前カードで自身の黒星をきっかけに、チームは3連敗。それでもDeNAに3連勝し、2位・巨人とのゲーム差を2・5に広げ「失いかけた流れを引き戻せた」と胸を張った。チームは今季の京セラドーム主催試合で9戦全勝し、08年以来7年ぶりのリーグ60勝一番乗り。お立ち台でスタンドのベネッサ夫人と子供たちに手を振ったメッセンジャーは「子供たちは試合よりもヒーローインタビューを一番喜んでくれるんだ。いつも上がれるように、しっかりと投げたい」と誓っていた。

 ≪28日にもM灯≫首位阪神に、早ければ28日にも優勝へのマジックナンバーが点灯する。28日までの4試合に阪神が全勝、広島が全敗、巨人が2敗以上することが条件となる。25日からの巨人とヤクルトの直接対決の結果によるが、巨人またはヤクルトを対象チームとして、M20または21が出る。

 ≪7年ぶり8度目≫阪神がセ・リーグ60勝一番乗り。チームでセ・リーグ60勝一番乗りを果たしたのは
 年  試 勝―敗  分 順位
56  94 60―34 0 2位
62 104 60―41 3 優勝
68 108 60―45 3 2位
85 105 60―40 5 優勝
03  84 60―23 1 優勝
05 105 60―41 4 優勝
08  93 60―32 1 2位
15 113 60―52 1  ? 
と、08年以来7年ぶり8度目となった。過去7度のうち4度優勝しておりV確率は57%になる。

続きを表示

この記事のフォト

2015年8月24日のニュース