「杉田玄白の子孫」甲子園に出場していた 中京大中京の2年生左腕

[ 2015年8月21日 09:00 ]

16日の3回戦で関東第一に敗れ、整列する中京大中京・長谷部銀次

 第97回全国高校野球選手権は20日、東海大相模の優勝で幕を閉じた。

 屈指の右腕、高橋純平投手を擁する県岐阜商が岐阜大会で敗退し、大会前は盛り上がりが危惧されたが、終わってみれば大盛況。観客数は昨年の85万3000人を上回る86万2000人。関係者を安堵させた。

 アスリート2世の選手たちも注目を浴びた。早実の1年生スラッガー、清宮幸太郎は、父が早大元ラグビー部監督で現トップリーグ・ヤマハ発動機監督の清宮克幸氏。1年生としては大会史上初の2試合連続ホームランで、大物ぶりを発揮した。大会3本塁打を放った九州国際大付の山本武白志も、父が巨人やロッテで活躍した山本功児氏というサラブレッドだ。
 
 一方で、アスリート血統ではない著名人の親類も甲子園の土を踏んだ。中京大中京の控え投手、長谷部銀次は江戸時代の蘭学者・医師であった杉田玄白の子孫という家系。母方の先祖がつながっており、玄白を初代とすると9代目にあたる。当然のことながら、先祖や親類は一流学者だらけだ(※図参照)。清宮や山本らのアスリート血統とはひと味違う、異色の家柄といえる。チームに好投手の上野がいたため今大会では投球機会がなかったが、まだ2年生。ストレートの最速も140キロを超えており、今後が期待される左腕だ。
 
 このほか、関東一の内野手・松永遼介は、父が、ヒットドラマ「半沢直樹」にも出演したことがある俳優・松永博史。また、早実の2年生右腕、吉野星吾の姉は宝塚歌劇団「雪組」で今後の活躍が期待される若手、彩波けいと。また、頂点に立った東海大相模の磯網栄登は2人の兄も甲子園を経験。長男の将人さんは早実で、次男の遊斗さんは磯網と同じ東海大相模で出場。3兄弟が全員甲子園でヒットを打ち白星を挙げ、遊斗さんは2011年の選抜で優勝したが、夏の優勝は栄登だけ。磯網が兄たちの悲願をついに達成した形となった。(水口 隆博)

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