興南・比屋根 153球&13Kも涙 指揮官は力投称える「よく投げた」

[ 2015年8月17日 19:31 ]

<興南・関東第一>9回二死二塁、それまで押さえ込んだオコエ(左)に決勝2ランを打たれ打球の行方を見つめる比屋根

第97回全国高校野球選手権大会準々決勝 興南4―5関東第一

(8月17日 甲子園)
 ここまで2試合連続の逆転勝利で勝ち上がってきた興南が、準々決勝の舞台でもその粘り強さを披露した。点を取られても取り返す。2点を追う9回も諦めることなく1点を返してみせた。「全力を尽くした彼らに、もう何も言うことはありません」。負けたとはいえ、試合後の我喜屋監督の表情は充実感にあふれた。

 2回に1点を先制されたが、直後に2点を奪い逆転。3、4回に失点して再びリードを許したが7回、城間の中前打で同点に追いついた。そして迎えた9回2死二塁、打席には関東第一のスラッガー、オコエ。敬遠の選択肢もあったが、ここまでオコエに対して4打数無安打、2奪三振と完璧に抑えていた比屋根に送った指揮官の指示は「堂々と勝負しろ」。攻めの姿勢を貫かせた。

 決勝の2ランを浴びた比屋根は試合後のクールダウンでも涙が抑えられなかったが、指揮官は「暑い中、よく投げてくれた」と9回、153球を投げ、13奪三振と力投した2年生エースを称え続けた。「バックもよく守ってくれた。悔いのない試合ができました」。逆転の興南が最後まで聖地を沸かせた。

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