鳥谷5年ぶり5本目の先頭打者弾 チームに勢い「いい一発」

[ 2015年8月17日 06:30 ]

<ヤ・神>1回、右越え本塁打の鳥谷(右)は山脇コーチとハイタッチをかわす

セ・リーグ 阪神6-1ヤクルト

(8月16日 神宮)
 キャプテンの一撃が、快勝劇の号砲となった。プレーボールから、わずか3球目。阪神・鳥谷が自身5年ぶり5本目となる先頭打者アーチを架けた。

 「チームに勢いを付けるという意味で、いい一発だと思います。切れずに(ファウルにならずに)入ってくれて、よかったです」

 自画自賛の一撃となった。この日の試合前のフリー打撃では普段よりも右足を大きく上げてタメを作り、力強い打球を連発していた。その成果を、第1打席から存分に発揮した。カウント1―1からの内角低め直球を力強くすくい上げると、打球は右翼ポール際に吸い込まれた。2010年10月3日の広島戦(マツダ)以来となる先頭打者本塁打。「いい流れを作れました」。その背中でチームを鼓舞した。

 「しっかり先発投手に勝ちを付けられたことはよかったと思います」

 3回2死二塁では名手にしては珍しく、スピンがかかった川端の遊ゴロをファンブル。同点に追いつかれ、岩崎の足を引っ張る形になってしまった。このままでは終われない―。その気持ちが表れたのが6回の第3打席だ。ファウル5球で粘り、四球をもぎ取った。福留の決勝3ランをお膳立てし、岩崎の2勝目にも貢献した。

 「昨日、ああいう形でゲームを落としていたからね。そういう意味ではヨーイドンで鳥谷が1人で1点を取ってくれた。流れの上で非常に大きかった」。和田監督もその活躍に賛辞を惜しまない。この日で通算707打点とし、桧山進次郎に並ぶ球団歴代8位タイに名も連ねた。「何とか初戦を取れるように、頑張りたい」。あす18日から始まる巨人との3連戦へ向け、気合十分だ。(惟任 貴信)

続きを表示

2015年8月17日のニュース