左の152キロ!小笠原にメジャーも注目「世界中でもトップクラス」

[ 2015年8月13日 05:30 ]

<東海大相模・聖光学院>9回2死、笠原から空振り三振を奪い、最後を締めた東海大相模・小笠原

第97回全国高野球選手権第7日・2回戦 東海大相模6―1聖光学院

(8月12日 甲子園)
 2回戦4試合が行われ、今秋ドラフト1位候補に挙がる東海大相模(神奈川)の小笠原慎之介投手(3年)が、聖光学院(福島)戦の9回に救援登板。自己最速を2キロ更新する152キロをマークし、甲子園での左投手の150キロ超えは05年夏の辻内崇伸(大阪桐蔭、元巨人)、09年夏の菊池雄星(花巻東、現西武)以来、史上3人目となった。今大会No・1投手にふさわしい剛球を初戦で披露。打者2人を無安打1奪三振で締め、チームも6―1で快勝した。

 最後の最後に「真打ち」が登場した。6―1の9回1死。高校No・1左腕の小笠原がマウンドに上がる。初球、148キロの直球がうなりを上げ、甲子園がどよめく。

 「マウンドに立ったら(歓声は)聞こえない」。沈着冷静。スライダーで二ゴロに仕留めた。続く5番・笠原への4球目。ファウルとなったが、球場表示で151キロを計測し、どよめきが大きくなった。ネット裏で視察したDeNAとオリックスのスカウトが持つスピードガンでは152キロ。自己最速を2キロ更新し「ビックリした」と言う。ただ驚くだけではない。「ファウルにされた分、まだまだ“成長途中”だなと思った」と自己評価。最後はチェンジアップで空振り三振を奪った。

 昨夏の甲子園では初戦の盛岡大付に逆転負け。2番手で1回1/3を無失点だったが、悔しさしか残らなかった。最後の夏。神奈川大会では27回を投げ、防御率0・00で聖地に戻ってきた。先発は吉田に譲ったが「下半身を使って、腕を振れたのが一番の収穫。いいスタートが切れた」と、勝利の校歌には笑顔が出た。

 組み合わせ抽選から中8日。昨年は試合直前に軽めのメニューで調整したが、今夏は体を追い込んだ。「暑さに慣れるため」とマスクをつけて走り込み、9日の練習では午前8時の試合開始に合わせ同4時に起床。シャワーを浴びてからストレッチ、移動バスで軽食を取り、午前8時にはマウンドで全力投球する「予行練習」までこなした。

 スカウト陣も驚く、左投手で史上3人目の150キロ超え。巨人・堤辰佳GMは「高校生であれだけの投手はいない」とあらためてドラフト1位候補に挙げれば、ブレーブスの大屋博行スカウトは「この年齢だと、世界中でもトップクラス」と絶賛した。力みから制球はばらついたが、門馬敬治監督も「(スピードが)出たことは価値がある」と成長に目を細めた。

 昨夏の神奈川大会で146キロをマークし、注目を集めた。でも、甲子園では勝てなかった。自主練習ではゴムチューブで肩のインナーマッスルを強化。筋力トレーニングの成果もあって、胸囲は100センチを超えた。初戦敗退から1年。6キロの球速アップは努力の証である。「一試合一試合積み重ねていく」。優勝候補の本命として、エースはさらに輝きを放つ。 (川島 毅洋)

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