星稜・山下名誉監督認めた 清宮は松井より上 プロスカウトも絶賛

[ 2015年8月9日 07:35 ]

<早実・今治西>初戦突破の清宮(左から2人目)ら早実ナインは笑顔でアルプスに駆け出す

第97回全国高校野球選手権第3日・1回戦 早実6―0今治西

(8月8日 甲子園)
 早実・清宮が安打を放った次の瞬間、星稜・山下智茂名誉監督の声が電波に乗った。「すばらしい打球です」。テレビ朝日系列の解説者として、甲子園の新しいスターのデビューを見届けた。

 1年生にして強豪校の中軸を担う左のスラッガー。清宮の比較対象として常に名前が挙がる元巨人、ヤンキースの松井秀喜氏を、山下氏は星稜監督として世に出した。松井氏の1年夏当時と比べて…。実況アナウンサーの質問に「きょう清宮君はヒットを打ちました。その意味では、清宮君が上じゃないですか。持ってますよね」と返した。3打数無安打。それが、星稜の4番を任された松井が日大鶴ケ丘(西東京)との初戦(2回戦)で残した成績だ。歴代1位の甲子園通算13本塁打を誇るPL学園・清原もまた、デビュー戦は快音が聞かれなかった。

 プロのスカウト陣も舌を巻いた。ヤクルトの鳥原公二スカウトグループチーフは言う。「これだけの舞台で、ああいうチャンスで打てるのだからたいしたもの。ああいう場面が回ってくるのもスター性があるから。まだ1年生だけど、やはり持っているものが違う」。中日の中田宗男スカウト部長も「あそこで1本打てるのは持って生まれたもの」と口をそろえた。

 山下氏は放送で「2年、3年とどういう努力をするか」と将来の飛躍への条件を示しつつ、次戦以降に期待を込めた。「もう少し膝を柔らかくして、下(半身)で打ってくれば、ホームランが出ると思います」。清宮の打棒は、見る者の目を引きつけてやまない。

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