中日の救世主は年俸550万円右腕 敵将・原監督も脱帽「いい投手だね」

[ 2015年8月2日 17:06 ]

<巨・中>うれしい5安打完封にドアラとポーズを取る若松

セ・リーグ 中日5―0巨人

(8月2日 東京D)
 中日の若松駿太投手(20)が1994年以来21年ぶりとなる泥沼の8連敗を喫していたチームと谷繁元信兼任監督(44)を救った。

 福岡県の祐誠高校時代には甲子園出場経験もなく、入団も12年ドラフト7位と下位指名。年俸550万円(推定)で、背番号も「61」だが、得意のチェンジアップを武器に強打者ぞろいの巨人打線を封じ込めると、無失点のまま最終回へ。

 9回は完封を意識したのか先頭の坂本を四球で歩かせたものの、続く長野を併殺打、阿部を右翼フライに仕留めて、最後まで三塁を踏ませず、散発5安打でプロ初完封を飾った。

 1995年生まれで、2月に20歳になったばかりの若武者が、巨人戦でマークしたプロ初完封勝利。ヒーローインタビューでは感想を聞かれてもなかなか言葉が出て来ず「え~…最高です」と緊張した顔で切り出すと、「初完封もうれしいですが、チームの連敗を止められたことが一番うれしいです」と話すとほんの少し頬を緩ませる初々しいところを見せた。

 孝行息子の出現で連敗を8で止めた谷繁監督は「やっと…ですね」と安どの表情を見せると、「きょうは若松と杉山に尽きますね」と20歳の若松、24歳の杉山と2人の年齢を足してようやく谷繁監督と同じ44歳という若いバッテリーに感謝。今季最多の6連勝を逃した巨人・原監督も「緩急を使った、いい投手だね」と脱帽だった。

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