本塁打、打点だけじゃない!おかわり君は二塁打、三振もリーグトップ

[ 2015年8月1日 14:40 ]

本塁打、打点、二塁打、三振でリーグトップの中村

 パ・リーグといえば、秋山翔吾(西武)と柳田悠岐(ソフトバンク)のハイレベルな首位打者争いが繰り広げられてきた。柳田の数字が少し落ちてきたが、ここから巻き返せるか、どうか。固まりつつある順位争いよりも、タイトル争い・個人成績のほうが興味深い戦いになりそうだ。そこのところも含めて、まずは改めて、主要タイトルランキングの上位選手と数字を確認してみよう。(7月終了時の成績)

【首位打者】
秋山翔吾(西武) .376
柳田悠岐(ソフトバンク).358

【本塁打王】
中村剛也(西武)  29本
中田 翔(日本ハム)24本

【打点王】
中村剛也(西武)  93打点
中田 翔(日本ハム)68打点

 依然、高い打率をキープする秋山は95試合出場で152安打を記録している。このペースだと、228.8安打と大幅にNPB記録を更新しそうだ。中村の打点数は試合数とほぼ同じとなっているので、ケガなく出場を続ければ140打点あたりまで積み重ねることになるだろう。

 さて、ここからがマニア向けのランキングだ!

【二塁打王】
中村剛也(西武) 28本
清田育宏(ロッテ)26本
秋山将吾(西武) 25本

 表彰されるタイトル争いにも関わる中村と秋山の間に、清田が割り込んできた。4位には森友哉(西武)で24本。長距離型か、安打量産型か、どちらが覇権を取るか、楽しみだ。

【三塁打王】
西川遥輝(日本ハム)8本
秋山将吾(西武)  5本
角中勝也(ロッテ) 5本
根本俊一(ロッテ) 5本

 日本ハムの韋駄天・西川が俊足と本拠地の利を生かして堂々のトップ。西川は昨年も13三塁打でリーグ最多。今年も三塁打王は当確だろう。ちなみに、ほぼ毎年、三塁打王は本塁打より三塁打が多い「俊足タイプ」の選手が輝いている。

 本塁打より出現率が低いにも関わらず、1点以上入る本塁打よりプライオリティが低い三塁打。理不尽な魅力が詰まったスタッツだ。

【三振王】
中村剛也(西武)120三振
メヒア (西武)105三振

 昨季、34本塁打でダブル本塁打王に輝いた西武の巨砲2人が現在トップ。昨年は西川遥輝(日本ハム)も139三振で3位だったが、今年は79三振と確実さを増して見事ランク外(7位)。「マン振り」で有名な柳田悠岐(ソフトバンク)も66三振(10位)とさらなる進化をうかがわせる(昨年は131三振で4位)。

 今年の3位、4位は森友哉(西武/100三振)、浅村栄斗(西武/85三振)と続き、西武勢が独占中。豪快なバッティングも魅力的だが、もしかするとそのあたりも現在の順位に繋がっているのかも……。昨年記録した年間最多三振のチーム記録「1234」には、現在のペースだと届かないが、1200三振は超えてきそうだ。

【四球王】
柳田悠岐(ソフトバンク)50四球
中田 翔(日本ハム)  47四球
ペーニャ(楽天) 46四球

 勝負を避けたくなる強打者がランクイン。柳田と首位打者を争う秋山翔吾(西武)は早打ちタイプのため33四球で14位。出塁率で見れば、柳田.455、秋山.430で2分以上の差が開いている。また、ペーニャは他の四球数上位の選手と比較して、80~100打席少ないことも記しておきたい。

【死球王】
浅村栄斗(西武) 11死球
柳田悠岐(ソフトバンク)10死球

 浅村、柳田と踏み込みが深いバッターがワンツー。昨年は17死球でT-岡田(オリックス)がトップだったが、今年は6死球と微減。昨年、14死球で3位の糸井嘉男(オリックス)も現在13位の5死球。

 チームの調子とも大きく関わるのがこのスタッツだ。中島裕之(オリックス)は9死球で3位タイだが、これは中島の弱点によるところが大きいだろう。

【犠打王】
今宮健太(ソフトバンク)23犠打
鈴木大地(ロッテ) 20犠打

 昨年62犠打で断トツのトップに輝いた今宮が今年も首位。3連覇に向かって視界良好だが、3年連続62犠打まで増やすことは難しそうだ。2位はロッテの鈴木。昨年は22犠打だったが、ここに来て“バントの神様”からのささやきがあったか!?

【得点圏首位打者】
中村 晃(ソフトバンク).415
柳田悠岐(ソフトバンク).410

 首位を快走するソフトバンクの主力2人が熾烈な争いを繰り広げる。1番、2番、6番と役割が変わりながらも、ここぞの場面で役割を果たす中村はさすが。

 柳田は西武・秋山の出来次第では、表彰タイトル無冠で終わる可能性もあるが、この数字は立派すぎる。プロ野球界を担う男の証明と言っても過言ではないだろう。(『週刊野球太郎』編集部)

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