田辺監督も興味 「地球3/4周」以上!プロ野球選手の年間移動距離

[ 2015年7月31日 09:37 ]

本を片手に空路移動する西武の田辺監督

 プロ野球選手はシーズン中、どれほどの距離を移動するのか。ふと、そんな疑問が湧き、調べてみようと思った。西武・田辺監督も「球団によって違うだろう。いったいどれくらいなんだろうな…」と興味津々だった。

 記者が担当する西武を一例に挙げる。東京を起点に、飛行機と新幹線の移動距離を足していく。まずは2月1日に始まる宮崎・南郷キャンプのため、羽田空港から宮崎空港まで903キロ。ここからオープン戦だけで高知、神戸、姫路、広島、横浜へ計約3800キロを移動した。開幕すると、パ・リーグは札幌、福岡に本拠地があるため、振り幅が大きくなる。

 西武が今季、最も過酷なのが8月だ。全26試合のうち、半分以上の15試合がロード。8月4日から仙台で3連戦(コボスタ宮城)を行い、7日に大阪に移動すると、その数時間後にオリックスとの3連戦(京セラドーム)が始まる。8月25日からの6連戦も札幌、仙台で3試合ずつ。8月は、丸々1週間本拠地を離れる遠征が2度もある。

 13年打点王の浅村に「移動後すぐの試合は体力的にきつくないか」と尋ねたことがある。答えはこうだった。「試合になると集中するので、別にどうってことないです」。球団担当の記者はチーム便に同乗して、取材を続ける。移動だけでも疲れるのに、試合に臨む選手は本当にタフだ。心からそう思う。

 田辺監督は読書をして過ごすことが多い。「今、これを読んでいるんだよ」と、空港で1冊の本を紹介してもらったことがある。江戸時代の儒学者・佐藤一斎の語録「言志四録」の解説本だった。「言志四録」は指導者のバイブルと言われ、小泉純一郎元首相が国会で触れたことでも知られる。指揮官は「難しくて、理解できない…」とおどけていたが、本は付箋(ふせん)だらけだった。移動も大切な勉強の時間に充てている。

 話を戻す。2月から10月のペナントレース終了まで西武ナインの移動距離を足すと、約2万8000キロだった。地球1周が約4万キロなので、その約3/4に当たる。これは飛行機と新幹線の移動距離を単純に足した数字。遠征先ではバス移動も繰り返す。プロ野球選手は9カ月間でコツコツと、「地球3/4周」以上を移動をしている。(神田 佑)

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