イチロー 殿堂入り“目安”まで残り99 メジャー通算2901安打

[ 2015年7月31日 05:30 ]

<マーリンズ・ナショナルズ>2回、左翼線にメジャー通算2900安打となる二塁打を放つイチロー(AP)

ナ・リーグ マーリンズ2―7ナショナルズ

(7月29日 マイアミ)
 マーリンズのイチロー外野手(41)は29日(日本時間30日)、ナショナルズ戦に「7番・右翼」で出場し、2回の第1打席にメジャー通算2900安打目となる適時二塁打を放った。メジャー史上38人目の到達。4回にも中前打を放ち、メジャー通算3000安打の大台まで残り99本とした。レンジャーズ戦に先発したヤンキースの田中将大投手(26)は6回9安打4失点で4敗目(7勝)を喫し、自身の連勝は3で止まった。

 その瞬間は2回2死一塁の場面で訪れた。1ボールから右腕フィスターが投じた内角に食い込んでくるカットボール。イチローは体の内側から鋭くバットを出し、詰まらせながらハーフライナーで左翼線に運んだ。先制のタイムリー。チーム101試合目で今季自身初の二塁打を放ち、節目のメジャー通算2900安打に到達した。

 本拠地の中堅後方にある大型スクリーンに過去37人しか達成していない記録を知らせるメッセージが流され、地元ファンからは大きな拍手で祝福された。球団公式ツイッターも「ヒストリー!」と速報した歴史的な一打。だが、当のイチロー本人は顔色一つ変えずに塁上に立ったままだった。

 これだけでは終わらない。1点を追う4回2死一、二塁、2ボール2ストライク。今度は外角のチェンジアップをバットのヘッドを返さずに右手一本で中前に運んだ。いずれもイチローの技術が凝縮された一打で、現役最多を更新する通算866度目のマルチ安打。メジャー通算3000安打まで、ついに2桁台の「99」に突入した。

 メジャー15年目の今季。野球殿堂入りの目安とされる通算3000安打まで残り156本として迎えたイチローはこう言っていた。「もちろん大きな目標ではありますが、そのためにプレーするわけではありません。重要なことではあるが、全てではない。それがなくては自分のモチベーションが上がらないというわけではない。現段階でそれほど大きなことではないですね」。その目はいたずらっぽく笑っていたが、グラブを磨く右手が止まることはなかった。イチローにとって大事なことは、野球に全力を傾けることができる毎日を有意義に過ごすことだ。

 試合後、ダン・ジェニングズ監督は「将来、殿堂入りするであろうイチローの2900安打をこの目で見られたことは光栄だ」と喜んだ。試合は敗れ、報道陣にクラブハウスが開放された時にはイチローは13時間後に迫った翌30日(日本時間31日)のデーゲームに備えて帰宅の途に就いていた。「24時間、きっちり野球のために使っていますから」。メジャー最年長野手は、一本一本の積み重ねが、通算3000安打に到達する一番の近道だと知っている。

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