聖光学院、巨人に匹敵!?大偉業 智弁和歌山抜き戦後最長V9

[ 2015年7月27日 08:28 ]

<聖光学院・日大東北>戦後最長となる地方大会9連覇を飾り、喜びを爆発させる聖光学院ナイン

第97回全国高校野球選手権福島大会決勝 聖光学院3-2日大東北

(7月26日 県営あづま)
 ナインたちに促され、聖光学院の斎藤智也監督は宙を舞った。福島大会を9連覇。智弁和歌山の8連覇を抜く、1946年以降の地方大会最長記録を樹立し「どうせなら前人未到のところまで行ってやろう、とは思っていた」と明かした。

 過去2年の決勝は9回2死から追いついてのサヨナラ勝ち。今年の逆転は序盤だった。2回1死一塁、7番・勝沼が外角直球に反応。左中間を深々と破る適時三塁打で同点に追いつくと、続く柳の二ゴロの間に逆転した。投げてはエース・森久保が準決勝に続く完投で、偉業に花を添えた。

 甲子園に行って当たり前――。選手たちのそんな甘さを取り払うことから、チームは始動した。だが、昨秋の県大会は準々決勝で、この日の相手・日大東北に敗退。9年ぶりに東北大会進出を逃す最悪の船出だった。冬場は例年になく体づくりを徹底。指揮官自ら「体力に関しては歴代No・1」と認めるまでになっても、勝負どころでのひ弱さは解消されなかった。優勝を目指していた今春の東北大会ではベスト8で敗退。6月の地区大会でも決勝で福島西に零敗を喫するなど、不安を残して迎えた大会だった。

 挫折を経験した「常勝軍団」は、本来の機動力を重視して1点を泥くさく取りにいく「つなぎの野球」を見直した。歓喜の輪の中で殊勲打の勝沼は話す。「連覇は過去の先輩たちがやってきたこと。自分たちには関係ない」。自信満々に前を向く姿に、1カ月前のひ弱さはみじんも感じられなかった。(池田 翔太郎)

 ◆聖光学院(福島) キリスト教の教育に注力。OBに阪神の歳内。

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2015年7月27日のニュース