レジェンド校の重圧…早実・和泉監督男泣き「一番苦しかった」

[ 2015年7月27日 05:30 ]

<東海大菅生・早実>試合後、胴上げされる早実・和泉監督

第97回全国高校野球選手権西東京大会決勝 早実8-6東海大菅生

(7月26日 神宮)
 試合後の優勝インタビュー。早実・和泉実監督は「今までやってきた大会の中で一番苦しかった」と男泣きした。

 夏の甲子園の前身にあたる全国中等学校優勝野球大会で、1915年の第1回大会に出場した“レジェンド校”。今夏甲子園ではOB・王貞治氏の始球式が決まり、怪物・清宮が加入した。記念すべき年に甲子園へ…という周囲の期待は高まるばかり。「高校野球100年という年を生徒に感じさせてはいけないと思いながら、でも情報は入ってくるし…」と苦悩を明かした。

 それでも最後は選手の力を信じた。打者14人で8得点した大逆転の8回、攻撃前に、いつもは入らない円陣に参加し「つないでいこう」とハッパをかけていた。「清宮が目立ったけど、あの回はチームになった気がする」と感無量の面持ちで「100年前の先輩にこの後輩たちを見せてあげたい。大舞台に出せるのがうれしくてたまりません」と声を上ずらせた。

 清宮フィーバーを力に変えた。加藤主将は「騒がれているのを、逆にみんなでイジってる感じだったし、注目されて恥ずかしい試合はできない。良い方向に向かっていったと思う」。重圧もけん騒もはねのけたたくましいナインが100年の節目に輝いた。(松井 いつき)

 ◆早実(西東京)1915年の第1回大会出場校。OBに王貞治氏ら。

続きを表示

この記事のフォト

2015年7月27日のニュース