怪物夏の初陣!早実・清宮、ポテン初安打に「ほんとすみません」

[ 2015年7月19日 05:30 ]

<都東大和南・早実>8回1死三塁、遊撃後方への適時打を放つ清宮

第97回全国高校野球選手権西東京大会3回戦 早実8―4都東大和南

(7月18日 八王子市民)
 「和製ベーブ・ルース」の夏初安打はポテンヒット!早実・清宮幸太郎内野手(1年)は18日、第97回全国高校野球選手権大会の西東京大会3回戦で都東大和南戦に初登場。「3番・一塁」で出場し、第5打席に遊撃手後方に落ちる適時打を放ち、3打数1安打1打点で勝利に貢献した。スタンドにはメジャーのスカウトも視察に訪れ、報道陣は通常の10倍となる90人が集結。怪物ルーキーの甲子園を目指した戦いが幕を開けた。

 3日遅れとなった怪物ルーキーの夏の大会デビュー。初戦を勝利で飾った試合後、テレビカメラ6台、26社90人の報道陣に囲まれた清宮は、天真爛漫(らんまん)な笑みを浮かべた。「すみません、あんなんで」。豪快な一発が期待されたが、初安打はポテンヒットだった。

 7―4とリードした8回1死三塁で回ってきた第5打席。2ボール2ストライクから7球目の真ん中低めのカーブを打った打球は遊撃手の頭上を越え、左前へポトリと落ちた。「崩されてしまった。あれはちょっと、ほんとすみません」。謝ってしまうのが、大物だ。

 本来なら16日が初戦だったが、雨で2日間順延。両日とも球場に到着した後で中止が決まり「待ちくたびれた」と笑う。スタンドでラグビートップリーグ・ヤマハ発動機監督の父・克幸氏と母・幸世さんが見守る中、やっと迎えた一戦だった。

 注目の第1打席。初球から外角球が3球続いた。いきなり徹底した外角攻め。4球目、内角に入ってきた球をすかさず振り抜いたがファウルとなった。5球目も外れて四球。3回の第2打席も四球で歩いた。相手も、まともに勝負してこない。この試合27球中、直球がストライクゾーンに来たのは2球だけだった。7回には一塁の守備でライナーを捕り損ねて失策も記録。「硬かった。春と夏では雰囲気が違う。甘い所に来ないと分かっている。一発で仕留めないと」と実感を込めた。

 高校野球100年のメモリアルイヤー。早実の大先輩であるソフトバンクの王貞治球団会長が甲子園で始球式を行う。「たくさんの人たちがこの大会に懸けている。だから、それ以上に甲子園に行くんだという気持ちを強く持たないと」。次戦4回戦は19日の都府中西戦(八王子市民)。「あすはもっと良いところを見せます」と言った。清宮の夏はここからが本番だ。

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