唇かむ6勝…マー君 プロ初2打席連続被弾「あの2発はレベルの低い投球」

[ 2015年7月19日 05:30 ]

<ヤンキース・マリナーズ>初回を3人で片付け、力強い表情でマウンドを降りる田中

ア・リーグ ヤンキース4―3マリナーズ

(7月17日 ニューヨーク)
 ヤンキース・田中将大投手(26)が17日(日本時間18日)、後半戦開幕のマリナーズ戦に先発し、7回5安打3失点で6勝目を挙げた。降板が決まっていた7回の攻撃でロドリゲスに決勝ソロが出て、白星が舞い込んだ。日米通じてプロ初の2打席連続本塁打を浴びたが、我慢の投球で3試合連続のクオリティースタート(QS=先発で6回以上、自責点3以下)を達成。調子が万全でなくても試合をつくる修正力を発揮した。

 4月のシーズン開幕戦では逸した、何より大事な白星という結果が付いた。ただ、それに満足するような田中でもない。「勝たせてもらったという気持ちが大きい。後半一発目に勝てたことが一番良かった。助けてもらったので、次はいい投球で引っ張りたい」と口を真一文字に結んだ。

 球宴休みを挟んで自身2連勝。ただ、許せない2被弾があった。先制直後の3回。シーガーに同点ソロを浴びた。勝ち越し直後の5回には再びシーガーに逆転2ランを被弾。2打席連続被弾はメジャー初で、楽天時代にも経験がなかった。「点の取られ方が悪すぎた。あの2発は、レベルの低い投球をしてしまったなと思う」。1本目はカーブ。2本目はツーシームが、いずれも真ん中付近に甘く入った。

 だが、悪い流れにのみ込まれはしなかった。3回は3番カノ、4番クルーズとリーグ屈指の強打者を連続三振。5回もカノを1球で二ゴロに仕留めた。速球系の制球がいまひとつと見ると、6回以降は26球中、速球系は2球だけ。スプリットとスライダーを中心に、変化球で打ち気をそいだ。

 「自分のどの球で、きょう勝負できるのか。別に悪いことじゃない。真っすぐがいい時は、真っすぐが増えるだろうし。調子が特別良くない中で、2本の本塁打以外はいい投球ができたとは思う」。前回9日のアスレチックス戦で右肘じん帯部分損傷発覚後に初めて100球を超える114球。この日も103球を投げ、地区首位チームに貴重な1勝をもたらした。

 ≪同打者2発は日米通算2度≫田中が1打者に2打席連続本塁打されたのはプロ初。1試合で同じ打者に2発を浴びたのは過去、日米で1度ずつあった。楽天入団1年目の07年6月26日、巨人・高橋由に3回にバックスクリーンへ2ラン、7回には右中間ソロを被弾。今年6月21日のタイガース戦ではJ・マルティネスに1、5回に中越えへ運ばれ、同戦はプロ初の1試合3被弾となった。

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