マートン 能見に援護点の少なさ“謝罪”「スイマセン」

[ 2015年7月15日 10:10 ]

<神・広>お立ち台でガッツポーズの能見とマートン

セ・リーグ 阪神5―2広島

(7月14日 甲子園)
 「スイマセン。ゴメンナサイ、ノウミサン」

 お立ち台で阪神のマートンは、能見のこれまでの登板試合での援護点の少なさを“謝罪”した。

 今季、能見に黒星がついた9試合のうち、打線が挙げた得点の内訳は、0点が2試合、1点が3試合、3点が3試合、4点が1試合。黒星先行が致し方無しの内容だ。

 だからこそ、M砲は援護点をプレゼントしたかった。初回2死一、二塁、いきなりそのバットは火を噴いた。4球目に外角へ投じられたスライダーを振り抜くと、打球は勢いよく三遊間へ転がった。巧みなバットコントロールで左前適時打とし、1点を先制した。

 「2ストライクと追い込まれていたけど、最後に甘いボールが来て、それを打ち返せたよ。最近のノウミサンの登板日は打線が援護できていなかったし、ここからもっともっと点を取って援護していきたいね」

 3回1死満塁では、カウント1ボール1ストライクから内角高めへと投じられたシュートを弾き返すと、打球は左翼深くへと上がった。タッチアップには余裕十分の深さで、2点目を挙げる犠飛となった。

 12日にデーゲームで行われた巨人戦(東京ドーム)の後、都内のチーム宿舎が停電に見舞われ、エレベーターが約1時間、停止を余儀なくされた。だがいち早く家族のもとに戻るため、ゴメスとともに階段で自室のある32階まで上がっていた。「(寓話の)“ウサギとカメ”のカメのようにゆっくりゆっくりと上ったよ。足は全然張らなかったよ、シーズン中だからね」。強靱(きょうじん)な下半身が、この日はお立ち台に登らせていた。

 6月7日の日本ハム戦(甲子園)以来の複数打点だったが、「あしたの試合も一生懸命ベストを尽くしてチームの勝利に貢献したい」。頼れる5番打者は10試合連続安打をマークするなど打率も上昇中(・279)だ。 (柳澤 元紀)

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2015年7月15日のニュース