関東学院六浦・高田19K完封!神奈川大会記録にあと1

[ 2015年7月15日 05:53 ]

<大楠・関東学院六浦>19奪三振で2安打完封の関東学院六浦・高田

第97回全国高校野球選手権神奈川大会1回戦 関東学院六浦3―0大楠

(7月14日 等々力)
 第97回全国高校野球選手権大会(8月6日から15日間、甲子園)の地方大会は14日、32大会で274試合が行われた。神奈川大会では関東学院六浦の高田大地投手(3年)が大楠戦で神奈川大会記録に1と迫る19奪三振をマークし、2安打完封勝利を挙げた。15日は32大会244試合が行われる。

 3者連続三振で締めた。関東学院六浦のエース・高田は19個目の三振を空振りで奪うと勢い余って反転し、中堅方向に向かって両手でガッツポーズ。昨年の東海大相模・吉田ら4人が記録した20にあと1と迫る奪三振ショーだった。「全然知らなかった。凄いことだったんですね」。気温35度近い中で148球を投げきっても涼しい顔だ。

 3回まで7奪三振の完全投球。0―0の4回は2失策と初安打で1死満塁とされたが、「思いきり投げるだけ」と直球で2者連続見逃し三振に斬った。130キロ前後の直球とチェンジアップ、スライダーの切れは最後まで落ちなかった。

 もともとは外野手で、兼ねる程度にすぎなかった投手に本格的に転向して1年未満。昨夏のチーム始動時に投手陣の層が薄かったためエースを任された。小貫直俊監督は「外野の守備はうまいし打撃もいい。左投げのイチローみたい。野手の方が彼の能力は生きると思うけど、チーム事情です」と明かす。50メートル6秒2の俊足で打順は今も1番。バットでも1安打1打点をマークした。

 決め球はチェンジアップ。動画投稿サイトでプロのチェンジアップを研究し、オリックス・金子が直球と同じ腕の振りで投げているのを何度も見て、「チェンジアップは直球より前でリリースするイメージ」という自分なりの感覚をつかんだ。金子流の武器がさえ渡り、2安打完封した。

 3年連続で初戦突破を果たしたチームは、16日に県川崎と対戦する。「(20奪三振は)意識しない。目の前の相手をしっかり倒すだけ」。この無欲さも、ドクターKが持てる力を発揮する源だ。(渡辺 剛太)

 ◆高田 大地(たかだ・だいち)1997年(平9)12月24日、川崎市生まれの17歳。小学3年時に「星川タイガース」で野球を始める。関東学院六浦中時代から高校2年秋まで主に外野手で投手を兼任。好きな芸能人は有村架純。1メートル75、62キロ。左投げ左打ち。

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