筒香V弾!DeNA5回一挙3発7点 首位に0・5差肉薄

[ 2015年7月15日 05:30 ]

<D・巨>ヒーローインタビューを終え、車に乗り込む(左から)柳田、嶺井、筒香

セ・リーグ DeNA10―3巨人

(7月14日 横浜)
 DeNAは14日、16安打10得点と打線が大爆発し、首位・巨人に圧勝した。同点の5回に筒香嘉智外野手(23)の中越え13号2ランで勝ち越すと怒とうの攻撃。球団10年ぶりとなる1イニング3本塁打などで7点を挙げて試合を決めた。9年ぶりとなる巨人戦5連勝。15日の同カードにも勝って、2位・阪神が広島に負けるか引き分ければ、3位から一気に首位へと浮上する。優勝した98年以来となる首位ターンも見えてきた。
【試合結果】

 中畑監督が一気にまくしたてた。5回の7得点は1イニングの今季最多。1イニング3発は05年9月23日のヤクルト戦(神宮)で4発を放って以来、10年ぶりだ。今季最大のビッグイニングが出ての快勝に指揮官の言葉は滑らかだ。

 「ビッグイニングという言葉じゃ済まされないよ。凄い集中力。全員野球の象徴というか、とどめを刺してくれた。ホームランの力は凄い。カッコいい。さすが4番だ。いい顔をしていた」

 指揮官が絶賛した主砲・筒香の一発が号砲となった。1死一塁。1ボールから杉内の高めに浮いたスライダーを振り抜く中越え13号2ラン。15試合ぶりの一発で杉内をKOし、ロペスが左越え15号ソロで続いた。下位打線もつながり、1番・梶谷が2試合連発となる右越え6号ソロ。打者12人で8本の長短打を浴びせた。

 「ちょっと間が空きすぎましたね。ただ、本塁打ばかりを求めると、違うところが崩れる」と筒香は冷静に言った。5月24日の阪神戦(横浜)で右太腿裏を負傷。それまで11本塁打も、故障後は1本だった。だが、忍耐強く自分の打撃の形を守り、打球に角度がつく時を待った。この日も3安打で打率・333はリーグトップ。「(太腿は)もう完治しています。今は負けていても、まだいける雰囲気がある」と力強く語った。

 指揮官も積極采配で流れを引き込んだ。4回1点差として2死三塁。プロ初登板初先発のドラフト2位左腕・石田に代え、代打・柳田を送り、左中間同点二塁打を呼んだ。この日、今季主催42試合目で観客動員が100万人を突破。昨年の48試合を抜く球団最速記録を9年ぶりの巨人戦5連勝で飾った。

 15日の同戦に勝てば勝率5割に復帰、阪神が広島に敗れれば、リーグ優勝した98年以来の首位ターンも決まる。指揮官は言った。

 「たっちゃん(原辰徳監督)もムキになってくると思う。1歩下がって押し返せるように頑張ります。(5割は)大きな壁。ベルリンの壁か?そんな高くはないだろ!」

 今なら一丸野球で乗り越えられる。勢いと自信が戻ってきた。(倉橋 憲史)

 ▼DeNA嶺井(本塁打でサイクル安打がかかった7回の最終打席は三振)ホームランを狙っていったのですが、力不足でした。また頑張ります。

 ▼DeNA柳田(4回の左中間同点二塁打含む2安打3打点)おいしい場面で持っていったろと思った。(中日から移籍後初のお立ち台に)この歓声を味わうため横浜に来たのでうれしいです。

 ≪1イニング3発は10年ぶり≫DeNAは5回に筒香、ロペス、梶谷の本塁打などで7得点。チームでイニング7得点は、13年9月28日巨人戦の4回に7得点して以来。イニング3本塁打以上は、05年9月23日ヤクルト戦で佐伯、村田、相川、内川で4本塁打して以来10年ぶりになる。これでDeNAは借金1、首位巨人と0・5ゲーム差の3位。前半最終戦の15日も勝てば、07年以来の勝率5割ターン。さらに阪神が引き分けか敗れれば、64年(最終2位)、98年(同優勝)に次いで17年ぶり3度目の首位ターンとなる。

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2015年7月15日のニュース