沼南　１４盗塁爆走！基本ノーサイン　神田は５安打４盗塁

＜沼南・鎌ヶ谷＞５安打４盗塁を決めた沼南２番の神田元樹

第９７回全国高校野球選手権千葉大会２回戦 沼南８―０鎌ケ谷西

（7月13日 千葉県）
　点差が広がっても、沼南ナインは攻撃の手を緩めない。自慢の「足」も緩めなかった。１４安打の猛攻に加え、３回を除く６イニングで盗塁を記録。終わってみれば安打数と同じ１４盗塁を積み重ね、夏の初戦を７回コールドで飾った。

　２番に座った神田は５打数５安打４盗塁。５０メートル６秒の快足を飛ばし「自分は足が売り。盗めるときは確実に、成功率は１００％を目指している」と振り返った。試合前のシートノックやイニング間の捕手の二塁送球を見て「行けると判断した」。３得点を記録しチームを勢いづけた。

　昨秋は地区代表決定戦で敗退。ナインは早朝から自主練習に取り組み、全体練習後も各自が課題克服に取り組んだ。迎えた今春県大会では昨秋に敗れた千葉英和を３回戦で破り、その勢いのまま決勝進出。専大松戸に４―１０で敗れたが、創部３７年目で初の関東大会出場を果たした。神田は「主将の木崎を中心に積極的に攻めていく野球に取り組んだ。関東（大会）に出られたのは大きかった」と振り返る。隙があれば次の塁を狙う意識はチームに浸透した。
　
　橋本秀哉監督は「（盗塁は）ノーサインで、好きに走らせることにしている。子供たちが普段通りにやった結果」と目を細めた。初のＡシードとして迎えた今大会。初の甲子園出場へ「沼南爆走族」が、頂点まで突っ走る。

　◆湘南爆走族　吉田聡氏による漫画で、８２～８７年に「少年ＫＩＮＧ」（少年画報社）で連載された。アニメ、実写映画化などもされている。舞台は神奈川県の湘南海岸。主人公・江口洋介がリーダーを務める暴走族「湘南爆走族」のメンバーや、他の登場人物との友情や恋愛などが描かれた。