三浦 平松超え先発167勝!2年目からずっと先発 41歳プロ24年目

[ 2015年7月13日 05:30 ]

<ヤ・D>最後を抑えた山崎康(左)からウイニングボールを受け取る三浦

セ・リーグ DeNA3-0ヤクルト

(7月12日 神宮)
 左翼スタンドから「三浦!三浦!」の大合唱に深々と頭を下げた。DeNAの41歳右腕・三浦が6回6安打無失点の快投で5月27日のオリックス戦(横浜)以来の今季4勝目。先発で球団新記録の通算167勝をマークし、「長いことやっていればそういうこともある。ビジターでもたくさん来てくれるファンのボルテージは伝わっている」と感謝を口にした。

 1カ月以上白星から遠ざかり、前回の5日の阪神戦(横浜)は6回5失点KO。8番・鶴岡、9番・藤浪に連続四球から大量失点を喫した。「悔しくて悔しくて。二度とあんなふがいない投球はしたくなかった」。珍しく感情をあらわにして雪辱を誓ったマウンド。その修正力にプロ24年間を生き抜いた凄みが凝縮されていた。

 初回2死一塁で、「ポイントになる打者。慎重に攻めきれた」と山田を外角低めのカットボールで空振り三振。6回2死一、三塁のピンチも武内を初球の内角低めのカットボールで右飛に仕留めた。2回以外は毎回走者を背負ったが、要所で失投がなかった。ヤクルト戦はこれで昨年7月から5戦5勝。1勝7敗とチームにとって鬼門だった神宮で、救援陣も踏ん張り、今季5度目となる零封勝利を飾った。5位から3位タイへ浮上し、中畑監督は「苦しい試合を勝ちに結びつけられたのが大きい。ナイスゲーム!大輔!最高!」と叫んだ。

 プロ通算170勝のうち、先発の白星が167勝。2年目の93年から先発のマウンドに立ち続けている。「球も速くないし、中継ぎで連投できるタイプじゃない。先発で通用しなくなったら引き際だと思う」と話していた。10年は投球回数100イニングを下回り3勝8敗、11年も6月まで未勝利と苦しんだがはい上がった。12年はチームトップの9勝をマークし、リーグトップの6完投した。緻密な制球力、配球の駆け引きに磨きをかけて白星を積み重ねてきた。

 負ければ同一カード3連敗で、今季ワーストの借金5になる窮地を救った。「一日一日、順位がすぐ変わる。必死にやるだけ」と三浦。年齢は関係ない。「ハマの番長」はチームに不可欠な先発右腕だ。 (平尾 類)

 ▼DeNA・川村投手コーチ(三浦は)言うことない。やっぱり制球力だね。さすがです。

 ▼DeNA高城(三浦を好リード)ほとんど投げミスがなかったし、制球が良かった。

 ≪平松超え≫三浦(D)が今季4勝目を挙げ通算170勝に到達。うち、先発では167勝目(救援で3勝)になった。先発勝利の歴代最多記録は鈴木啓示(近鉄)の287勝だが、三浦の167勝は野口二郎(阪急)に並ぶ歴代22位タイ。チームでは平松政次の166勝(通算201勝)を抜く最多記録になった。

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