和田監督 執念采配!好投岩田を5回で見切り、8回代打策的中

[ 2015年7月13日 05:30 ]

<巨・神>3回1死二塁、福留の中前打で生還した鳥谷(背番1)を迎える和田監督

セ・リーグ 阪神4-2巨人

(7月12日 東京D)
 踏みとどまった。首位・巨人に独走を許しかねない局面で、阪神が大きな1勝。同一カード3連敗を阻止し、和田監督も「きょうはどうしても落とせなかった。ベンチも一つになった」とチーム一丸での勝利を喜んだ。

 同点の8回1死満塁。指揮官の期待に応えたのは狩野だった。代打で登場し、マシソンのボール球を2球続けて空振り。しかし3球目のスライダーに食らいつくと、打球は中前にポトリと落ちた。バットを折られながらも運んだ執念の決勝打に「落ちろと願っていた。自分らしいヒット。追い込まれてからは切り替えた」と興奮気味にまくしたてた。

 実は今月3日に最愛の義母が病気で他界。63歳という若さだった。訃報が届いたのは遠征中の深夜午前2時30分。「とにかく悲しい。本当にかわいがってもらったから。すぐに駆けつけられないことが…」。必死に涙をこらえ、プロとして目の前の試合に臨んだ。打席に立った。そして決勝打を天国の義母に届けた。

 和田監督は「代打の活躍で勢いも出てくる。控えを含め、全員で戦う姿勢だった」と強調した。仮に3連敗していれば巨人とは3・5ゲーム差に開き、2年ぶりとなる球宴前の負け越しも決まっていた。この日は左腕・岩田を中4日で投入。100球前後をめどに5回1失点で交代させるなど、指揮官は攻守とも激しく動いた。「何とか踏みとどまれた」。これで巨人とは再び1・5ゲーム差。敵地で意地を見せ、大きな白星を手にした。

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