小樽潮陵「100年」に初甲子園狙う“レジェンド校”

[ 2015年7月11日 12:35 ]

対戦相手の函館ラサール笹森主将(左)と意気込む小樽潮陵・奈良主将(右)

 第97回全国高校野球選手権の南・北北海道大会の組み合わせ抽選会が10日、行われた。南北海道大会では、昨夏の南北海道大会準優勝校で、1920年の第1回北海道大会の開幕戦に登場した小樽潮陵が函館ラサールと対戦。高校野球100年の記念年に悲願の甲子園を目指す。北北海道大会では、昨夏の決勝カードの「武修館―釧路工」が初戦で激突することが決まった。

【北北海道 南北海道組み合わせ】

 昨夏の南北海道大会決勝で敗れて1年。小樽潮陵が、再びこの舞台に戻ってきた。昨秋と今春は支部予選で敗退。初戦で函館ラサールとの対戦が決まると、簾内義隆監督(45)は昨夏同様の熱い戦いを期待した。

 「去年の決勝(の東海大四戦)でヒットを打った3人は全て2年生。運命を感じ、もう一回同じ舞台(決勝)に立たせたいとやってきた」

 高校野球100年。小樽潮陵は深く北海道球史に関わってきた。 1920年に開催された第1回北海道大会で、前身の小樽中が開幕戦で北海中と対戦した。全国大会開始に遅れること5年、北海道の高校野球は、その1戦から始まった。学徒出陣を控えた選手による43年の「最後の早慶戦」開催、さらに野球道具を集めて終戦直後の野球復興に貢献し、昨年野球殿堂入りした故相田暢一氏も小樽潮陵の卒業生だ。

 昨夏の南北海道大会の前、簾内監督はミーティングで相田氏の話をしたという。「最後の早慶戦を含め、あの方が野球をつないでくれたからこそ今、自分たちがプレーできている。今年も、大会前に話をしようと思います」。昨夏は偉大な先輩の功績を胸に刻み、快進撃につなげた。再びの進撃へ、1年夏から中軸の福原大生(3年)は「勝利に貢献する打撃をする」と力を込めた。

 初戦は函館ラサールとの進学校対決。奈良知実主将(3年)は「去年夏に得たものが大きかった。それを生かして頑張っていきたい」。創部112年目、今夏こそ最後の壁を突破する。

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2015年7月11日のニュース