【金本知憲氏 アニキのなんでも相談室】急いで木製バットを使う必要はない

[ 2015年7月7日 13:35 ]

 【相談】5歳になる息子が、近所の少年野球チームに入部して、本格的に野球を始めました。守備はまだまだで、キャッチボールもままならない状態ですが、バッティングの時は本当に楽しそうに練習に取り組んでいます。そこで、相談です。金属バットと木製バットは打ち方が違い、小さい頃から木製の打ち方に慣れている方が良い、という話を聞いたことがあります。息子には今から木製バットで練習をさせた方が良いのでしょうか?

 【意見】まずは、野球に興味を持ってくれていることを、うれしく思います。さて、今回の質問はバットについてですね。早速ですが、幼い頃は金属バットを使って良いと思います。と、いうのも仮に中学生になって野球をしたとしてもバットは金属です。また高校野球も金属。中学、高校と進学する中で野球を続けるとなれば、わざわざ幼い頃から木製を使う必要はないと思います。

 大前提として金属の打ち方と、木製の打ち方はまったく違います。何が、どう違うのかを具体的に説明することは難しいので、ここでは控えておきます。ただ、今から木製で練習して、試合では金属を使うとなると、少なからず戸惑いが出てくると思いますよ。

 そもそも金属と、木製ではバットの芯の大きさが違います。そのこと以上に打ち方がまったく違います。別物と考えてもらった方が良いでしょう。簡単に言ってしまうと、そこまで焦らない方が良いと思います。

 また、最近は高校野球でも練習時に木製を使っている学校も多くあるようです。たまに木製を使用してバットの芯でボールをとらえる練習もいいかもしれません。ただ、金属と木製ではバットのバランスもまったく違います。金属は軽くて、ヘッドにあまり重みがありません。一方の木製はヘッドにも重みがあります。わかりやすく言えばボールの軟式と硬式ぐらいの違いがあります。

 「木製バットを使用してバットの芯に当てる練習をしておけば、芯が大きい金属に持ち替えたときにバットの芯に当たる確立が増える」という考えを聞いたことがあります。その考えも一理あるかもしれませんが、幼い頃から、そういう練習をする必要はないと思います。今は金属バットでたくさんバットを振ってスイング力を付けた方が良いでしょう。(金本知憲=本紙評論家)

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2015年7月7日のニュース