清宮お先!“肥後のルース”九州学院1年生4番・村上 満弾デビュー

[ 2015年7月7日 06:17 ]

<東稜・九州学院>初回無死、中越えに満塁本塁打を放ち、雄叫びを上げる九州学院・村上

第97回全国高校野球選手権・熊本大会1回戦 九州学院8―0東稜

(7月6日 藤崎台県営)
 熊本にも怪物1年生スラッガーがいた!第97回全国高校野球選手権大会(8月6日から15日間、甲子園)の地方大会は6日、5大会で39試合が行われ、熊本大会では九州学院の村上宗隆内野手(1年)が「夏初打席」で満塁本塁打を放つなど、4打数3安打。東稜を8―0の7回コールドで下し、春夏連続の甲子園出場へ好スタートを切った。7日は5大会38試合が行われる。

 新たな怪物出現を予感させる打球が、藤崎台県営球場のバックスクリーン左の芝生席に突き刺さった。初回無死満塁で回ってきた夏の大会初打席。九州学院の村上は、2ボール2ストライクからの6球目をコンパクトに振り抜いた。推定飛距離120メートル超のグランドスラムは高校通算4号。1メートル85、83キロの体でダイヤモンドを一周した。

 「緊張して足はガクガクだったけど、がむしゃらにやっただけです。(バットの)芯だったので入ると思いましたし、打ててうれしいっす」

 第2打席は三振に倒れたが、第3打席では右翼フェンスに直撃するライナー性の三塁打。最終打席も中前打し、二塁打が出ればサイクル安打という活躍で、ド派手な夏デビューを飾った。

 1年生スラッガーと言えば、「和製ベーブ・ルース」こと、早実の清宮が注目を集めているが、5月の練習試合(熊本)で対戦する機会があった。ともに一塁手として出場。先に村上が高校1号を放つと、清宮もすぐに本塁打で応戦した。試合後、自ら話しかけに行った村上は「意識はしますけど向こうの方が凄い」と謙遜するが、そのライバルより一足先に「夏1号」を放ってみせた。

 兄・友幸は東海大熊本星翔の3年生で、1メートル94、95キロの恵まれた体から最速145キロを誇る注目の右腕。順当に勝ち上がれば、準決勝で兄弟対決も実現する。巨人、ヤンキースで活躍した松井秀喜氏に憧れる15歳は、「肥後のベーブ・ルース」の愛称には「そういうのは、まだまだです」と照れたが、スケールの大きさでは清宮に負けていない。 (井上 満夫)

 ◆村上 宗隆(むらかみ・むねたか)2000年(平12)2月2日、熊本市生まれの15歳。5歳から野球を始め、詫麻南小では捕手、長嶺中時代の熊本東リトルシニアでは捕手、二塁手。九州学院では、4月の佐賀での九州大会で公式戦デビュー。1メートル85、83キロ。右投げ左打ち。

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