番長ビビらせた!?阪神ゴメス 130メートル弾「来日1番の感触」

[ 2015年7月6日 05:30 ]

<D・神>3回2死、レフト上段にソロを放つゴメス。三浦も脱帽…

セ・リーグ 阪神8-1DeNA

(7月5日 横浜)
 これぞ4番という、どでかい一発だった。1―1の3回2死走者なし。先制した直後に追いつかれるという嫌な流れを、ゴメスが推定130メートル弾で振り払った。1ボールからの2球目。捕手の高城が高めボールゾーンに構えた三浦の133キロ直球を文字通り一閃(いっせん)した。

 「良い感触。ナイスパワーだったね。飛距離では来日して1番だろう」

 自画自賛したくなるのも無理はない。打たれた三浦も、一瞬だけ左翼方向に視線をやっただけだった。小雨を切り裂き、スタンドがなければどこまでも飛んでいきそうな凄まじい勢いだった。左翼席最上段に突き刺さる11号。4番が打てば負けないという野球界に古くから伝わる格言があるように、連勝を呼ぶ決勝の1点となった。

 対三浦は6月28日(甲子園)から2試合連続のアーチだが、よりふさわしい称号は「昼男」だろうか。今季放った11本塁打のうち、デーゲームではこれが7本目。報道陣からそのこと伝え聞くと、G砲も思わずニンマリ。続けて「それなら全部、デーゲームで試合をしたいね」とジョークで応酬した。

 リーグ戦再開後は明らかに、上昇カーブを描いている。ここまでの12試合で打率・405の5本塁打。無安打に終わったのはわずか1試合で、6試合でマルチ安打をマークする。

 特筆すべきは内容で、本塁打を含む17安打のうち10安打が中堅から右方向。その間、7四球を選んでいることからも、ボールになる外角変化球はじっくりと見極め、甘い球は確実に捉えていると言える。粘り強い4番の姿勢は好調なチームとも重なり、村山実と並ぶ監督通算241勝とした和田監督も、手応えをにじませた。

 「選球眼というかボール球に手を出さなくなってきている。それが点数にもつながるし、好不調のバロメーターにもなるんじゃないかな」

 打線は3試合連続2ケタ安打。7回、マートンの中前打で二塁から本塁へ突入した際には捕手の高城に正面からぶつかる気迫スライディングも見せた。あれだけ低調だった打線は、G砲が元気になるにつられて上昇。混セを抜け出す上で大きな武器となるのは間違いない。 (森田 尚忠)

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