有原、初完投あと2人から被弾降板も4勝目 新人王候補に浮上

[ 2015年7月4日 07:39 ]

<楽・日>力投し4勝目を挙げた有原

パ・リーグ 日本ハム5-4楽天

(7月3日 東京D)
 あと2人…。プロ初完投を目前にしながら日本ハム・有原はマウンドを降りた。「やっぱりカウントを悪くしてしまうと打たれる。最後までいかないといけなかった。次は完投できるようにしたい」。5―2の9回1死一塁で代打・松井稼に2ボールからカットボールでストライクを取りにいったところを右翼席まで運ばれた。球数は105球とまだ余力はあったが、点差は1。「大事なのは勝つこと」と交代を受け入れるしかなかった。

 それでもプロ入り最長となる8回1/3を投げ、7安打4失点で今季4勝目をマーク。2回無死満塁では阿部を150キロ直球で空振り三振、続く三好は152キロ直球で三ゴロ併殺に仕留めた。最近2試合は序盤で崩れていただけに「きょうは1点もやらないつもりで、腕を振っていこうと思った」と立ち上がりから飛ばしていった。

 早大のエースだった昨秋のリーグ戦は、右肘痛でまともに投げられなかった。「今は全然気にならない。長い回数を投げられて自分のプラスになったし、本当にいい感触で投げられた」とプロ7試合目で初めて7回の壁も越えた。栗山監督も「悔しいだろうが、これで一歩前に進む。完投ペースで投げられたことに意味がある」と評価した。

 新人王争いでも有力候補に浮上した。打率・304をマークするオリックス・西野をはじめ、チームメートで2年目の岡らがライバルだが、投手では抜き出ている。「新人王なんて、まだまだです。今は必死に一つずつやっていくだけ」。ルーキーは謙虚だったが、力強い投球でその資格が十分にあることを証明してみせた。(横市 勇)

 ▼日本ハム・レアード(4回に2試合連続本塁打となる来日初の14号満塁弾)有原がいい投球をしていたので助けてあげられればと思って打席に入った。凄く感触も良かった。

 ▼日本ハム・陽岱鋼(左手骨折から復帰してフル出場。初回に中前打)2軍でもこんなに長いイニングを出ていないので疲れた。でも、安打が出たのと出ないのでは気分が違う。

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