ソフトB川島 “神の手”同点ホーム 内川サヨナラ犠飛呼んだ

[ 2015年7月3日 05:30 ]

<ソ・西>9回1死満塁、サヨナラ犠飛を放った内川(左から2人目)はナインから祝福され笑顔

パ・リーグ ソフトバンク4-3西武

(7月2日 ヤフオクD)
 これが首位を快走するソフトバンクの底力だ。1―3で迎えた9回。西武の守護神・高橋朋を攻め、1死二塁から代打・川島が遊撃内野安打でつなぐと、代打・吉村も詰まりながら右前に落とし、1点差に迫る。なお1死一、三塁。ここで、最初の「神の手」が出た。

 明石の投ゴロで三塁走者の川島は迷わず、突っ込んだ。ホームベースは炭谷が完全に隠し、タイミングはアウトだったが、「(故障の)リスクを背負ったとしても得点を取りたかった。手しかなかった」と頭からのスライディングに切り替え、回り込んで左手でタッチし、同点のホームイン。工藤監督は「タイミングはアウト。あのスライディングができるのは彼だけだね」と大興奮だ。

 もう一人の「神の手」は、代走の牧原だ。柳田の死球で1死満塁となり、内川は右翼への飛球。木村から一塁・脇谷とつないだ本塁への返球とほぼ同時のタイミングだったが、炭谷のブロックの隙間を見つけ、左手をねじ込んだ。今季6度目のサヨナラ勝ちを呼んだのは伏兵たちだった。

 泥だらけのユニホーム姿の川島とともにお立ち台に上がった内川は約2年ぶりのサヨナラ打に「ホークスは、最後まで何が起こるか分からない。負けてても席を立たずに応援してください」と声を張り上げ、作戦がズバズバと的中した指揮官は「ミラクルが起こりました。凄いと思いますよ」と声のトーンを上げた。

 交流戦明けはこれで4カード連続の勝ち越しで、貯金は今季最多タイの19。ドラマチックな工藤ホークスが博多祇園山笠が始まったばかりの街をさらに熱くする。
 (福浦 健太郎)

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