マー君 ワーストずくめ3敗「こういう日もある」

[ 2015年6月23日 05:30 ]

<ヤンキース・タイガース>立ち上がりを攻められ、自己ワーストの10安打、7点を許して3敗目を喫したヤンキース・田中

ア・リーグ ヤンキース4―12タイガース

(6月21日 ニューヨーク)
 ヤンキースの田中将大投手(26)は21日(日本時間22日)にタイガース戦に先発し、5回を10安打7失点で3敗目(4勝)を喫した。2ランを2発浴びた初回の4失点は日米通じて自己ワースト。1試合で3本塁打を許すのも日米を通じて初めてで、安打、失点はともにメジャー自己ワーストタイだった。エースがワーストずくめの投球を見せ、チームの連勝を4で止めてしまった。

 自己最悪の数字ばかりが並んだ悪夢のようなマウンド。試合後、田中は冷静に自己分析した。

 「初回に4点取られてしまったことで流れが全て悪い方向に転がってしまった。立て直すのは難しかった」。故障者リストから復帰後、3試合連続で7回2失点以下に抑えてきた安定感抜群のエースの姿はなかった。

 メジャー屈指の強力打線を誇るタイガースに初回から集中砲火を浴びた。2死一塁でV・マルティネスに2ボール1ストライクからのスプリットが甘く入り、ヤンキースタジアムの右翼2階席まで運ばれた。さらに遊ゴロ失策で走者を許すと、J・マルティネスに中越え2ランを被弾。今度は1ストライクからツーシームが甘く入った。J・マルティネスには5回にもソロを浴びた。初回4失点、1試合3被弾はいずれも日米通じて自身ワーストとなった。

 「自分の(制球ミスの)問題が一番大きいが、相手にもうまく打たれた。メカニック(フォーム)の部分でずれを感じた」。修正能力の高い田中でもフォームを改善できない上、タ軍の田中対策にもはまった。決め球のスプリットを警戒し、ブラッド・オースマス監督は「低めのボール球になる球は捨てるように指示した」と話し、追い込まれる前の球を狙わせた。その結果、田中は10安打中、3発を含む8安打を追い込まれる前に打たれ、10安打、7失点はメジャーワーストタイだった。

 5回1/3を投げていれば、日米通算1500投球回に到達していた。同通算203試合目で兄貴分のレンジャーズ・ダルビッシュと同じだったが、わずか1/3足りなかった。「野球をやっていればこういう日もあるだろうし、そういうのも全て自分で乗り越えてこそ」。メジャーの厳しさをあらためて味わったが、田中は素直に認め、成長の糧にする力を持っている。

 ▼ヤンキース、ジョー・ジラルディ監督 結果が悪いと体の面が気になるかもしれないが、私はそう思っていない。球速は出ていたし、制球に問題があっただけ。

続きを表示

この記事のフォト

2015年6月23日のニュース