マー君 憧れイチローと初対決なるか「小さい頃からずっと見ていた」

[ 2015年6月16日 05:30 ]

ヤンキースの田中

 ヤンキースの田中将大投手(26)が14日(日本時間15日)、今季5勝目を懸けて先発する15日(同16日午前8時10分開始)のマーリンズ戦で、昨季まで同僚だったイチロー外野手(41)との公式戦初対決を熱望した。イチローはここまで代打起用が中心だが、長い回を投げれば初対決にも、勝利にも近づく。故障者リスト(DL)から復帰後は2試合連続で7回1失点と好投。万全の状態で注目のマウンドに上がる。

 田中は、あらためて尊敬する背番号51への思いを口にした。イチローがオリックスで1軍デビューした92年7月は、まだ3歳。兵庫県出身の右腕は「小さい頃からずっと、オリックス時代も見ていた」とし「イチローさんとこっちで対戦できるのであれば楽しみ。技術は世界トップクラスの選手だというのは分かっている」と力を込めた。

 イチローは先発を外れたとしても、試合中盤以降に代打で登場する可能性は高い。対決実現のためには、田中が長いイニングを投げることが条件となる。12日からのオリオールズとの3連戦ではピネダ、サバシア、ウォーレンと先発投手がいずれも5回以内で降板。10日には守護神ミラーがDL入りし、中継ぎ陣の負担は増している。田中に長いイニングを投げてほしいチーム事情もある。

 イチローとは09年のWBCに向けた日本代表合宿中にシート打撃で2打席対戦し、空振り三振と二塁内野安打。だが、互いに調整段階だったこともあり「それは全然関係ない」と言い切る。真剣勝負では初対決となるが「見たことがない打者より、テレビで何百打席も見ているのでイメージは湧きやすい」と話した。

 26歳と41歳。「僕は松坂さん(現ソフトバンク)みたいに物語があるわけではないので」としたが、昨季はチームメートとして背中を見続けてきた。「消化試合に全然練習しないで臨んだ選手もいたけど、イチローさんは自分の準備をしっかりされていた」。憧れや尊敬、さまざまな思いを胸にマウンドに上がる。

 6年ぶりに組まれた両球団の交流戦は、この4連戦が今季唯一の対戦。日本中の野球ファンが、夢の対決を楽しみにしている。

 ▽田中VSイチローVTR 第2回WBC日本代表候補合宿中の09年2月17日に、サンマリンスタジアム宮崎でのシート打撃で2打席対戦。1打席目はフルカウントから内角低めのスライダーで空振り三振。「フルカウントからあれを投げられるのは自信があるということ。(WBCで)実際に使える球」とイチロー。2打席目は2ボール1ストライクから二塁内野安打で、田中は「プロに入っていつか対戦してみたかった打者」と振り返った。

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