楽天・松井裕 不動の守護神16S!プロ初炎の4連投で4連勝呼んだ

[ 2015年6月13日 05:30 ]

<楽・中>9回、3人で片づけ3試合連続セーブの松井裕はガッツポーズ

交流戦 楽天3-1中日

(6月12日 コボスタ宮城)
 もう、さすがとしか言いようがない。2点リードの9回から救援した楽天の守護神・松井裕は2死から最後の打者・藤井に直球が全て外れた。3ボール。それでも表情一つ変えない。見逃し、ファウルでフルカウントにすると、6球目、143キロの高めの直球で空振り三振。試合を締めると、左拳を小さく握った。

 「きのう3人で斬れなかった反省があった。頭をよぎったけれど、最後、抑えられて良かったです」。9日のDeNA戦(コボスタ宮城)から自身初となる4連投。しかも4日連続での登板は「高校でもしたことがない」と未知の体験だった。だが「試合の間隔を空けないことで、ゲームの中で修正ができるし、良いボールを選択できる」と連投がプラスに働いた。

 ここまで27試合、33回を投げ、与四死球は14。昨季は116回で75与四死球と制球難が課題だった。克服できた要因はフォームの安定にある。

 田中将大(現ヤンキース)なども指導してきた星洋介トレーナーによると、松井裕の弱点は「軸足となる左足の股関節の前側の筋肉が硬かったこと」という。そのため左膝をうまく使えず、上半身に頼った投げ方でリリースポイントがばらつき、制球が定まらない上に腕が疲れてバテていた。オフの自主トレでは股関節を軟らかくして鍛えるトレーニングを反復。フォームが安定したことで制球力が向上し、連投にも耐え得る体になった。

 チームは4連投した19歳左腕に応えるように、今季2度目の4連勝で勝率5割まであと1つ。松井裕自身もリーグトップの西武・高橋朋、日本ハム・増井にあと1つに迫る16セーブ目をマーク。5連投となる13日も「もちろん準備します」ときっぱり。95年の平井正史(オリックス)以来となる高卒2年目でのセーブ王も視界に入ってきた。

 ≪79年小松(中)と並び2位タイ≫松井裕(楽)が自身初の4連投でリーグ3位の16セーブ目。高卒2年目以内の投手では95年平井(オ)の27セーブに次ぎ、79年小松(中)と並び2位タイとなった。これで5試合連続無失点となり、防御率は0・55。今季パで20試合以上に登板した投手では、増井(日)の0・70を抑えトップだ。

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