和田 生涯打率3割超えの極意 落合氏の助言「無駄なものはなくせ」

[ 2015年6月12日 10:55 ]

05年、極端なオープンスタンスだった和田の構え

交流戦 中日6-0ロッテ

(6月11日 QVC)
 生涯打率3割超えが示す安定した成績を、打撃フォームを変えながら残してきたのが中日・和田だ。西武で首位打者を獲得した05年は極端なオープンスタンス。左かかとを大きく上げ、グリップは頭頂部の高さで、バットを寝かせ気味に構えた。

 「一番力が入るように振っていたら自然とそうなった」と本人。01、02年の西武打撃コーチ補佐で二人三脚でフォームをつくった金森栄治氏(現金沢学院東監督)が解説を加えた。「最初は畳1畳分ぐらいのゾーンを振っていたから。とにかく、ストライクを打てと。できるだけ我慢して(球を見極め)体の近くで打つように、スタンドティーで、へその前にボールを置いて打たせた」

 投球を極限まで引きつけて打とう、という基本形。08年の中日移籍後、ここにアレンジが加わった。MVP獲得の10年はスタンスがかなり狭く、バットを立てて構えている。当時の落合監督の助言が大きかった。

 「無駄なものはなくせと。40歳を超えてやるにはそれが必要なんじゃないかというのは、移籍してすぐに言われた」

 より上を目指し、翌11年はほぼスクエアなスタンスに。この年は打率・232と低迷したが「いろいろ考えた過程でやったこと」と悔やんでいない。

 そして今年。10年に近いが、グリップが胸の前まで下がり、やや前傾しているのが特徴だ。「楽に、ということ。10の力で10振っていたのを、8の力で10振るイメージ」。創意工夫でたどり着いた節目の日だった。

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