G堂上 また昇格即大暴れ4安打4打点!6連敗危機も脱出

[ 2015年6月12日 05:30 ]

<日・巨>4回2死一、二塁、左前適時打を放つ巨人・堂上

交流戦 巨人8-4日本ハム

(6月11日 札幌D)
 巨人が11日、日本ハム戦に8―4で勝ち、連敗を5で止めた。敗れれば07年7月以来の6連敗という苦境で、この日に1軍昇格した堂上剛裕外野手(30)が4安打4打点。5月12日の前回昇格時と同様、即スタメン起用で期待に応えた。チームは試合前の時点で4位・ヤクルトまで2・5ゲーム差と接近していたセ・リーグ上位4球団の中で唯一勝ち、2位のDeNAに1・5ゲーム差をつけた。

 堂上は試合後、キャリーケースとともにハンガーに掛かった移動用のスーツを持って現れた。前夜に1軍再昇格が決まり、当日に札幌移動。合流して即、連敗を止めるヒーローになった。

 「自分でもビックリしています。ファームで結果を残せていなかったけど、呼んでもらって何とかしようと。本当に感謝しています」

 3―3の8回1死一、二塁。マウンドには同学年の左腕・宮西がいた。「(カウント)3―1から3―2になる球の真っすぐに気持ちが入った球が来た。いつも以上に気合が入った」。やや甘く入った131キロスライダーを叩き、右中間を破る2点二塁打。塁上でガッツポーズした。3回には右前適時打、4回には同点の左前打。6回には中越えに三塁打を放ち、中日時代の07年4月31日広島戦(広島)以来、8年ぶりとなる1試合4安打だ。

 日本ハムの投手陣は時に強引に振り過ぎる堂上に対し、徹底的な外角攻め。内田2軍打撃コーチに「力まなくていい」とアドバイスされ、取り組んだ練習が生きた。「軽く、柔らかく振る感じ。3日前くらいにガラリと変えた。いい形でコンタクトするだけ」と堂上。持ち前のパワーが自然と打球に伝わった。

 3回の一打はチーム31イニングぶりの適時打だった。前回、昇格即先発出場した5月12日の広島戦(東京ドーム)でも前田健から同点二塁打を放って、お立ち台に。流れを変える力を持っている。その後の試合で20打数4安打にとどまり、同24日に2軍落ち。帰ってきた男の一大奮起を、原監督は「大きな仕事をしてくれた。ファームは正しい練習をしている。1軍も正しい練習をしないといけない」と苦笑交じりに称え、「連敗もするでしょうけど、次にどうやって持っていくか」と今後の再加速を見据えた。

 中日時代に同僚だった和田がプロ野球史上最年長で2000安打を達成。「部屋に呼んでもらって教えてもらったり、食事しながら教えてもらったりした」。野球への真摯(しんし)な姿勢は尊敬する先輩と重なる。チームは7試合ぶりに2桁安打。背番号91のスイングが打線に活力を吹き込んだ。

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